落葉とくちづけ (映画)

落葉とくちづけ

『落葉とくちづけ』は、ヴィレッジ・シンガーズの同名曲を主題歌とした、1969年公開の松竹制作の歌謡映画。斎藤耕一が監督を務め、尾崎奈々、藤岡弘、ヴィレッジ・シンガーズらが出演。

あらすじ

物語は、学園祭でシェイクスピア劇を演じたことをきっかけに、舞台役者を目指す信子と仲間たちの姿から始まる。しかし、信子は夢とは裏腹に、怪獣の着ぐるみを着てCMに出演する日々を送っていた。一方、漫画家を目指し田舎から上京した純朴な青年・純は、編集部に持ち込む漫画を「時代遅れ」と一蹴される。そんな純の話に耳を傾けるのは、編集部に勤める亜紀だった。

純は信子を追って都会に出てきたと言うが、信子は彼に見覚えがない。さらに、2年前の12月14日の記憶が曖昧で、仲間たちも信子が2年前に転校してきたと言う。純は仲間たちをモデルにした漫画を描き始めるが、彼らが髭を剃るとヴィレッジ・シンガーズにそっくりになるという奇妙な出来事が起こる。まるで純の漫画の中の出来事のように、現実と幻想の境界線は曖昧になっていく。

信子は純に連れられ田舎へ向かうが、そこは荒れ果てた風景が広がっていた。そこで明らかになるのは、純こそが記憶喪失だったという事実。忘れられた過去と、それぞれのアイデンティティが交錯する中で、物語は意外な展開を見せる。

補足

本作には、「仮面ライダー」で主演を務める前の藤岡弘が出演している点も注目される。さらに、松竹の怪獣ギララや、「ウルトラセブン」に登場する怪獣ダリーの着ぐるみも登場し、特撮ファンにとっても見逃せない作品となっている。

キャスト

田代信子：尾崎奈々
純：藤岡弘
ヴィレッジ・シンガーズ
田代悦子：早瀬久美
デパートの店員：山本リンダ（友情出演）
巡査：獅子てんや・瀬戸わんや
雑誌編集長：柳沢真一
演出家：白木みのる
見合いの男：佐藤蛾次郎
田代さよ：福田妙子
亜紀：香山美子
司会者：久里千春
オックス（特別出演）

スタッフ

製作：升本喜年
監督：斎藤耕一
脚本：斎藤耕一、広瀬襄
撮影：小辻昭三
音楽：北川祐
漫画：仲倉眉子
美術：宇野耕司
録音：平松時夫
調音：佐藤広文
照明：中川孝一
編集：浦岡敬一

映像ソフト

2007年10月26日より、松竹からDVDが発売。

同時上映

* 『結婚します』

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