藤原無雨

藤原無雨（ふじわら むう）

1987年生まれの日本の小説家。兵庫県姫路市出身。本名での活動のほか、ライトノベル作家としてはマライヤ・ムーというペンネームを使用している。

来歴

2020年2月、小説投稿サイト「小説家になろう」にて、今井三太郎との共著『裏切られた盗賊、怪盗魔王になって世界を掌握する』の連載を開始。同年8月には同作が一迅社ノベルズより書籍化され、ライトノベル作家としてデビューを果たす。さらに同年10月には、ライトノベル投稿サイト「ノベリズム」にて、『不良未満と顔だけさん』の連載を開始。この作品は、投稿サイトでの購読数に応じて原稿料が支払われる「契約作品」として発表された。

同年11月には、「水と礫」で文藝賞を受賞。これにより、純文学作家としてもデビューすることとなった。2021年4月には、『水と礫』が第34回三島由紀夫賞の候補作に選ばれ、その文学的才能が高く評価された。

人物

兵庫県のクリスチャンホームで育ち、幼少期からキリスト教に触れてきた。好きな作家として、フアン・ルルフォ、ガブリエル・ガルシア＝マルケス、ヴィクトル・ペレーヴィン、フランツ・カフカ、ディーノ・ブッツァーティ、保坂和志、太宰治、梶井基次郎など、国内外の様々な作家の名前を挙げている。

ニコニコ動画の初期には、「俺ヴォイス」と称して、自身の声を使用した動画を投稿していた過去を持つ。ライトノベル作家としてのペンネーム「マライヤ・ムー」は、『ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース』に登場するキャラクター「マライア」に由来する。

2024年12月、不倫が発覚し、その不倫相手によって特殊な性癖が暴露されるというスキャンダルに見舞われた。その性癖とは、少年になりきってお姉さんにいじめられたいという願望で、不倫相手に童貞喪失をさせたという。不倫が発覚した経緯は、相手に対し十分な説明をせずに一方的に関係を断ち切ろうとしたことにある。交際期間中は、ほぼ毎日一日中通話をし、妻からの連絡にも応じないほど相手に入れ込んでいた。会わない日にはテレフォンセックスをしていたとされ、また、避妊具を一度も使用せず、不倫相手にピルも飲ませていなかった事実も明らかになった。

作品リスト

単行本

『水と礫』（2020年11月、河出書房新社）
水と礫（『文藝』2020年冬季号）
『その午後、巨匠たちは、』（2022年2月、河出書房新社）
その午後、巨匠たちは、（『文藝』2021年冬季号）

マライヤ・ムー名義

『裏切られた盗賊、怪盗魔王になって世界を掌握する』（2020年8月、一迅社ノベルズ）
『外れスキルでSSSランク魔境を生き抜いたら、世界最強の錬金術師になっていた１〜快適拠点をつくって仲間と楽しい異世界ライフ〜』(2022年5月27日、スターツ出版)
『外れスキルでSSSランク魔境を生き抜いたら、世界最強の錬金術師になっていた 2 〜快適拠点をつくって仲間と楽しい異世界ライフ〜』(2022年10月28日、スターツ出版)
『外れスキルでSSSランク魔境を生き抜いたら、世界最強の錬金術師になっていた 3 〜快適拠点をつくって仲間と楽しい異世界ライフ〜』(2023年5月26日、スターツ出版)

単行本未収録作品

小説

お父さんは月に行くよ（『文藝』2022年夏季号）
五十六億七千万重奏（『文學界』2022年7月号）
グッド・バイ・バカヤロ（『文藝』2023年夏季号）

エッセイなど

命よりも大切な物語（穂村弘との対談、『文藝』2020年冬季号）
受賞のコトバ（『公募ガイド』2020年12月号）
外向きの小説について（『文學界』2021年4月号）
ひなたぼっこは難しい（『新潮』2021年8月号）
第4巻 悪文家プルーストと乙女たち（特集 プルーストを読む日々）（『文學界』2021年10月号）
ナムストロビア紀行（『文學界』2021年12月号）
死なないそして老いるのだ（『群像』2022年1月号）

脚注

関連項目

日本の小説家一覧
ライトノベル作家一覧

外部リンク

* 藤原無雨／マライヤ・ムー (@Mariah_Bastet) - X（旧Twitter）

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