藤波種忠

藤波種忠

藤波種忠（ふじなみ たねただ）は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけての公家であり、神宮祭主を務めた人物です。

生涯

天正6年（1578年）、神宮祭主であった藤波慶忠の子として生まれました。慶長3年（1598年）11月23日、父の死後、元服し、昇殿と禁色を許されます。翌慶長4年（1599年）には、12歳という若さで祭主に補任されました。

しかし、その後昇叙はなかなか叶わず、元和10年（1624年）に息子の友忠に祭主職を譲ります。寛永21年（正保元年、1644年）、67歳で亡くなりました。堂上家でありながら、長命にして地下人に留まったことは、彼の不遇な人生を物語っています。

官歴

慶長3年11月23日（1598年12月21日）：蔵人、正六位上、左近将監
慶長4年2月27日（1599年3月23日）：祭主
慶長6年3月19日（1601年4月21日）：神祇権少副
慶長20年1月6日（1615年2月3日）：正五位下
元和10年1月6日（1624年2月24日）：祭主を譲任

系譜

父：藤波慶忠
母：女子 - 甘露寺経元の娘
妻：女子 - 来島通総の娘
男子：藤波友忠
男子：左近
女子：某 - 近衞殿上臈

参考文献

宝月圭吾・岩沢愿彦監修『系図纂要』第十三冊、名著出版、1974年。

もう一度検索