虹を翔る覇者
『虹を翔る覇者』（Rising or Rainbow Rising）は、1976年5月にブラックモアズ・レインボー（Blackmore's Rainbow）の名義で発表された、レインボーのセカンド・アルバムです。
ギタリストのリッチー・ブラックモアは、前作『銀嶺の覇者』（1975年）発表後、ボーカルのロニー・ジェイムス・ディオ以外のメンバーを解雇し、コージー・パウエル（ドラムス）、ジミー・ベイン（ベース）、トニー・カレイ（キーボード）を新たに迎えました。
コージー・パウエルは、1970年から1972年までジェフ・ベック・グループに在籍し、2枚のアルバム制作に参加した経歴を持つ、当時すでに高い評価を得ていたドラマーでした。ブラックモア、ディオ、パウエルの3人は、1978年にディオが脱退するまでバンドの中心メンバーとして活躍し、特に日本ではこの3人を中心とした体制が「三頭政治」と呼ばれていました。
新体制となったレインボーは、1975年11月10日にモントリオールで初舞台を踏み、その後12月上旬までアメリカツアーを行いました。そして1976年2月14日から10日間、前作同様にミュンヘンのミュージックランド・スタジオで本作の録音を行い、同年5月15日に発表しました。
アルバムの原題は、レコードレーベルの解釈によって、Rainbow RisingとRisingの2種類が存在します。Discogsのデータベースによると、初回発売以降の1970年代の各国プレス（主にポリドール・[[レコード]]およびオイスター・レコード系列）では、盤面にグループ名とタイトルのBlackmore's Rainbow『Rainbow Rising』、もしくは『Rainbow Rising』のみが刻印されていました。1980年代前半に再発されたメキシコ盤では、Blackmore's Rainbow『Rising』の表記が確認できます。1990年代以降のCD化では、ジャケットカバーアートのオリジナルロゴがそのまま盤面に印刷され、タイトル名を2種類どちらにも解釈できる表記も見られます。
日本の初回盤はPolydor K.K.からの配給で、CD化以降の再発盤も一貫してBlackmore's Rainbow『Rainbow Rising』の表記が多く用いられています。
本作には、New York MixとLos Angeles Mixという2種類のミックス盤が存在します。前者はLP盤と1999年リマスター盤に、後者は初CD化盤に使用されました。そのため、どちらのマスターテープを音源に使用したかによって、サウンドに差異があります。例えば、「スターゲイザー」の場合、New York Mixにあったシンセサイザーのエフェクト音がLos Angeles Mixでは削除されています。
さらに2011年には、New York MixとLos Angeles Mixに加えて、完成前のデモ音源であるRough Mixをボーナストラックとして収録した、"Rising - Deluxe Edition"が発表されました。この音源には、デモ段階では存在していた「スターゲイザー」のイントロダクションも収録されています。
1. タロット・ウーマン (Tarot Woman) - 5:58
2. ラン・ウィズ・ザ・ウルフ (Run with the Wolf) - 3:48
3. スターストラック (Starstruck) - 4:06
4. ドゥ・ユー・クローズ・ユア・アイズ (Do You Close Your Eyes) - 2:58
5. スターゲイザー (Stargazer) - 8:26
6. ア・ライト・イン・ザ・ブラック (A Light in the Black) - 8:12
LP盤ではトラック1-4がA面、トラック5-6がB面に収録されました。
全曲、リッチー・ブラックモアとロニー・ジェイムス・ディオの共作です。
ロニー・ジェイムス・ディオ - ボーカル
リッチー・ブラックモア - ギター
トニー・カレイ - キーボード
ジミー・ベイン - ベース
コージー・パウエル - ドラムス
マーティン・バーチ - プロデュース
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 - オーケストレーション（「スターゲイザー」）
Starstruck
* ポール・ギルバート - インストゥルメンタル・トリビュート・アルバム『The Dio Album』（2023年）に収録。
アルバム発表に伴い、1976年6月からアメリカツアー、8月31日から初の国内ツアー、9月20日から初のヨーロッパツアー、11月からオーストラリアと日本ツアーを行いました。9月25日から29日までのドイツ公演と12月の日本公演の音源は、『レインボー・オン・ステージ』（1977年）と『Live in Germany 1976』（1990年）で発表されました。
1977年2月13日には、ジミー・ベインとトニー・カレイが解雇され、本作が彼ら2人が制作に携わった唯一のスタジオ・アルバムとなりました。
概要
ギタリストのリッチー・ブラックモアは、前作『銀嶺の覇者』（1975年）発表後、ボーカルのロニー・ジェイムス・ディオ以外のメンバーを解雇し、コージー・パウエル（ドラムス）、ジミー・ベイン（ベース）、トニー・カレイ（キーボード）を新たに迎えました。
コージー・パウエルは、1970年から1972年までジェフ・ベック・グループに在籍し、2枚のアルバム制作に参加した経歴を持つ、当時すでに高い評価を得ていたドラマーでした。ブラックモア、ディオ、パウエルの3人は、1978年にディオが脱退するまでバンドの中心メンバーとして活躍し、特に日本ではこの3人を中心とした体制が「三頭政治」と呼ばれていました。
新体制となったレインボーは、1975年11月10日にモントリオールで初舞台を踏み、その後12月上旬までアメリカツアーを行いました。そして1976年2月14日から10日間、前作同様にミュンヘンのミュージックランド・スタジオで本作の録音を行い、同年5月15日に発表しました。
原題
アルバムの原題は、レコードレーベルの解釈によって、Rainbow RisingとRisingの2種類が存在します。Discogsのデータベースによると、初回発売以降の1970年代の各国プレス（主にポリドール・[[レコード]]およびオイスター・レコード系列）では、盤面にグループ名とタイトルのBlackmore's Rainbow『Rainbow Rising』、もしくは『Rainbow Rising』のみが刻印されていました。1980年代前半に再発されたメキシコ盤では、Blackmore's Rainbow『Rising』の表記が確認できます。1990年代以降のCD化では、ジャケットカバーアートのオリジナルロゴがそのまま盤面に印刷され、タイトル名を2種類どちらにも解釈できる表記も見られます。
日本の初回盤はPolydor K.K.からの配給で、CD化以降の再発盤も一貫してBlackmore's Rainbow『Rainbow Rising』の表記が多く用いられています。
New York MixとLos Angeles Mix
本作には、New York MixとLos Angeles Mixという2種類のミックス盤が存在します。前者はLP盤と1999年リマスター盤に、後者は初CD化盤に使用されました。そのため、どちらのマスターテープを音源に使用したかによって、サウンドに差異があります。例えば、「スターゲイザー」の場合、New York Mixにあったシンセサイザーのエフェクト音がLos Angeles Mixでは削除されています。
さらに2011年には、New York MixとLos Angeles Mixに加えて、完成前のデモ音源であるRough Mixをボーナストラックとして収録した、"Rising - Deluxe Edition"が発表されました。この音源には、デモ段階では存在していた「スターゲイザー」のイントロダクションも収録されています。
収録曲
1. タロット・ウーマン (Tarot Woman) - 5:58
2. ラン・ウィズ・ザ・ウルフ (Run with the Wolf) - 3:48
3. スターストラック (Starstruck) - 4:06
4. ドゥ・ユー・クローズ・ユア・アイズ (Do You Close Your Eyes) - 2:58
5. スターゲイザー (Stargazer) - 8:26
6. ア・ライト・イン・ザ・ブラック (A Light in the Black) - 8:12
LP盤ではトラック1-4がA面、トラック5-6がB面に収録されました。
全曲、リッチー・ブラックモアとロニー・ジェイムス・ディオの共作です。
参加メンバー
ロニー・ジェイムス・ディオ - ボーカル
リッチー・ブラックモア - ギター
トニー・カレイ - キーボード
ジミー・ベイン - ベース
コージー・パウエル - ドラムス
マーティン・バーチ - プロデュース
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 - オーケストレーション（「スターゲイザー」）
カバー
Starstruck
* ポール・ギルバート - インストゥルメンタル・トリビュート・アルバム『The Dio Album』（2023年）に収録。
その後
アルバム発表に伴い、1976年6月からアメリカツアー、8月31日から初の国内ツアー、9月20日から初のヨーロッパツアー、11月からオーストラリアと日本ツアーを行いました。9月25日から29日までのドイツ公演と12月の日本公演の音源は、『レインボー・オン・ステージ』（1977年）と『Live in Germany 1976』（1990年）で発表されました。
1977年2月13日には、ジミー・ベインとトニー・カレイが解雇され、本作が彼ら2人が制作に携わった唯一のスタジオ・アルバムとなりました。
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