蛇口伴蔵

蛇口伴蔵（へびぐち ばんぞう）

蛇口伴蔵は、文化7年（1810年）に生まれ、慶応2年9月8日（1866年10月16日）に没した江戸時代の八戸藩士です。八戸地方における水利開発に多大な貢献をしました。

生涯

伴蔵は、名は胤年（たねとし）、山水と号しました。儒学と国益思想を学び、八戸藩士・葉山治右衛門の子として生まれました。18歳の時に蛇口家の養子となります。

伴蔵は、八戸地方における水利事業に尽力し、母袋子（八戸市）、相内（青森県南部町）、下洗（八戸市南郷区）、階上岳（青森県階上町）、小軽米（岩手県軽米町）など、各地の上水開発を企画しました。

安政4年（1857年）には、上水事業に着手し、八戸市大杉平および糠塚と階上岳蒼前平の開田を目指しましたが、残念ながらこの試みは成功には至りませんでした。

開発資金は、伴蔵が商売によって築き上げた私財を投じました。また、技術面では、現在の青森県十和田市で行われていた三本木開拓において、新渡戸家から支援を受けました。興味深いことに、伴蔵自身も三本木開拓に対し、無償で資金援助を行っています。

子孫

蛇口伴蔵の子孫には、著名な人物がいます。八戸大学の学長、八戸短期大学の学長、学校法人光星学院の理事、元東京銀行取締役などを歴任した蛇口浩敬がいます。

関連事項

八戸藩
蛇口浩敬
八戸平原総合農地開拓事業
稲生川

参考文献

* 『青森県百科事典』東奥日報新聞社、1981年、pp827

蛇口伴蔵は、私財を投じて八戸地方の水利開発に尽力した人物として、その功績は今もなお語り継がれています。

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