西宮神社 (長野市)

西宮神社

西宮神社は、長野県長野市岩石町に位置する神社です。地元では「およべっさん」または「おえびすさん」と呼ばれ、古くから近隣の商人たちに厚く信仰されています。この神社は、善光寺七福神の一つである恵比寿様を祀っており、商売繁盛の神様として知られています。

概要

西宮神社は、善光寺門前の横町通り（旧北国街道）が鉤の手に曲がる場所にあります。この場所は、古くから「えびす講」で賑わいを見せてきました。特に、景気づけとして開催される「長野えびす講煙火大会」は100年以上の歴史を誇り、多くの人々が訪れる名物となっています。また、初えびすの際には「御種銭」の貸し出しが行われ、多くの人々が列をなします。拝殿前には「銭洗いえびす」があり、商売繁盛を願う参拝者で賑わいます。

歴史

西宮神社は、もともと武井神社の北、武井小路に位置し、「武井えびす」と呼ばれていました。下諏訪町にある武居の武井えびす社は、諏訪社よりも古い地主神とされ、西宮神社も武井神社と同時期に祀られた古社と考えられています。

1663年（寛文3年）には、八重事代主神と蛭子神が祀られ、盛大な祭典が執り行われました。江戸時代中期には豊田稲荷社が勧請され、1814年（文化11年）には倉稲魂神が合祀、さらに金毘羅大権現も勧請されました。

神主の丸山氏は若槻の千山寺出身で、1884年（明治17年）には太々御神楽講を組織し、西宮本社から西宮講社信濃国社用係、信濃北部取締を命じられました。1899年（明治32年）には、例大祭（えびす講）に合わせて長野えびす講煙火大会が始まり、1917年（大正6年）頃には、現在の岩石町と横町の角に新築・移転しました。

境内

境内には、以下の施設があります。

本殿
拝殿
銭洗いえびす（およべっさんの銭洗い）

また、境内社として以下の社が祀られています。

豊田稲荷神社 - 伏見稲荷大社の末社で、倉稲魂神を祀っています。
金毘羅大権現 - 大物主神を祀っています。

年間神事

西宮神社では、年間を通して様々な神事が執り行われます。

歳旦祭 - 1月1日
初えびす祭 - 1月19日～1月20日
大祓祭 - 6月30日
えびす講祭 - 11月18日～1[[1月20日]]
大祓祭 - 12月31日
除夜祭 - 12月31日
月次祭 - 毎月20日

えびす講

西宮神社のえびす講は、善光寺平の商人たちの信仰を集めるだけでなく、近郊農家の冬支度の買い出し時期とも重なり、大変な賑わいを見せます。明治時代以降は長野市全体で大売出しが行われるようになり、その景気づけとして始まった煙火会が、現在の長野えびす講煙火大会へと発展しました。現在では、以前のような全市的な大売出しは見られませんが、えびす講の時期には多くの参拝者が訪れます。特に1[[1月19日]]の宵えびすには、正月を控えて神社周辺に縁起物の露店が立ち並び、熊手が売れるたびに手締めの音が響き渡ります。

初えびす

西宮神社の初えびすは、本家西宮神社とは異なり、1月19日から1月20日にかけて行われます。この時期には、「御種銭」の貸し出しを求める人々で長蛇の列ができます。御種銭とは、初えびすに恵比寿様から百円玉を1年間借り、それを商売に活用することで御利益を受け、翌年の初えびすには2倍にして神社に返すという独特の風習です。

交通

西宮神社へのアクセスは以下の通りです。

長野電鉄善光寺下駅から徒歩10分
JR・しなの鉄道・長野電鉄長野駅からアルピコ交通（川中島バス）11・16・17系統「善光寺大門」下車徒歩5分

関連項目

善光寺七福神

外部リンク

西宮神社

西宮神社は、地域の人々に愛され、歴史と伝統を今に伝える由緒ある神社です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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