若槻

長野市若槻地区

概要

長野市街の北東に位置する若槻地区は、三登山山系の麓に広がる地域です。かつてはリンゴなどの果樹栽培が盛んでしたが、昭和40年代以降、長野市街地からのアクセスが良いことから急速に宅地化が進みました。現在では、県内有数の住宅地・ショッピングタウンとして発展しています。しかし、地区北部には里山や果樹園、旧北国街道沿いの街並みが残っており、多様な景観を楽しむことができます。

若槻の地名は、『吾妻鏡』に「若月（槻）庄」とあるのが初出とされ、鎌倉幕府の御家人である源頼隆がこの地を治めた際に若槻姓を名乗ったことに由来します。この歴史的な背景から、1889年に若槻村と命名されました。

人口

若槻地区の人口は、令和5年3月1日時点で8,578世帯、19,950人です。太平洋戦争末期から疎開による人口増加が始まり、戦後は県の分譲団地の造成や若槻団地の完成などにより、急速に市街化が進みました。特に1975年以降は、農地の宅地化が進み、市内でも有数の人口増加率となりました。2005年頃に人口はピークを迎えましたが、近年は減少傾向にあります。

以下に、若槻地区の人口推移を示します。

1881年: 3,653人
1906年: 3,655人
1920年: 3,890人
1925年: 3,918人
1930年: 4,079人
1935年: 4,145人
1942年: 6,213人
1955年: 6,090人
1965年: 6,725人
1970年: 11,075人
1975年: 13,135人
1980年: 15,067人
1985年: 15,789人
1990年: 16,874人
1995年: 18,794人
2000年: 19,238人
2005年: 20,641人
2010年: 20,499人
2015年: 20,180人
2020年: 20,188人

地理

若槻地区は、以下の大字・町と接しています。

東：浅川、豊野町
西：丹波島
南：三才、徳間
北：吉、田子

山岳

三登山
髻山

河川

浅川
新田川
徳間川

歴史

前身各村〜若槻村の歴史

1873年（明治6年）：進明学校（現 長野市立若槻小学校）が開校。
1875年（明治8年）：山田村と稲積村が合併し、稲田村となる。
1876年（明治9年）：西条村の一部が徳間村と稲田村に合併。
1889年（明治22年）：町村制施行により、徳間村、稲田村、檀田村、上野村、田子村、吉村、東条村の一部、西条村の一部が合併し、若槻村が発足。
1939年（昭和14年）：傷痍軍人長野療養所（現 国立病院機構東長野病院）が開所。
1954年（昭和29年）：若槻村が長野市に編入され、若槻村廃止。

長野市若槻の歴史

1966年（昭和41年）：清泉保育女子専門学校（現 清泉女学院短期大学）が開校。
1971年（昭和46年）：長野県若槻養護学校が開校。
2003年（平成15年）：清泉女学院大学が開学。

各地区の詳細は、以下のリンク先を参照ください。

稲田 (長野市)#沿革#%E6%B2%BF%E9%9D%A9)
徳間 (長野市)#沿革#%E6%B2%BF%E9%9D%A9)
檀田#沿革
若槻団地#沿革

各地区

稲田

若槻地域南部に位置し、稲田一〜四丁目があります。住宅地が中心ですが、一部に農地も残っています。

上野

若槻地域中部に位置し、上野一〜三丁目があります。一丁目には旧北国街道が通り、二・三丁目は住宅地となっています。清泉女学院大学や東長野病院などがあります。

田子

若槻地域北部に位置し、旧北国街道沿いに集落が形成されています。北部には田子池があり、釣り場として利用されています。

田中

若槻地域北部に位置し、南部には旧北国街道が通ります。北部は三登山の山地で、果樹園が多く見られます。

徳間

若槻地区南東部に位置し、徳間一丁目があります。

檀田

若槻地区南西部に位置し、檀田一・二丁目があります。

吉

若槻地域北部に位置し、旧北国街道沿いに集落があります。東部には果樹園が広がります。

若槻団地

若槻地域南西部に位置します。

若槻西条

若槻地域北部に位置し、髻山の山地が大部分を占めます。

若槻東条

若槻地域西部に位置し、若槻地区の行政機能が集まっています。

交通

鉄道

地区内に鉄道路線は通っていませんが、上野二丁目から徒歩圏内にJR三才駅があります。

路線バス

地区内には、長電バスとアルピコ交通（川中島バス）の路線バスが運行しています。

参考文献

角川日本地名大辞典 20 長野県
長野県公式ホームページ 現在の市町村名から合併の経過を調べる

関連項目

若槻庄

外部リンク

若槻地区住民自治協議会

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