西岡洋

西岡洋（にしおか ひろし）氏は、1969年9月27日に大阪府大阪市平野区で生まれ、後にプロ野球選手として活躍した人物です。主に投手としてマウンドに立ちました。

高校時代

沖縄県の興南高校に進学した西岡氏は、高校2年生の頃から捕手の名幸一明選手とバッテリーを組み、1学年上の友利結投手らとともにチームの中心選手として活動しました。1985年秋の九州大会県予選では決勝に進出。リリーフとして登板し、友利投手へ繋ぎましたが、上原晃投手が率いる沖縄水産高校に惜しくも敗れました。翌1986年夏の沖縄大会も決勝で再び沖縄水産高校と対戦しましたが、この試合での登板機会はなく、チームも敗れて甲子園出場は叶いませんでした。新チームではエースとなり、同年秋の九州大会県予選を勝ち抜き本大会に進出しましたが、初戦となる2回戦で、後にプロで活躍する堀幸一選手を擁する海星高校に完封負けを喫しました。高校最後の夏となった1987年も県予選で敗退し、結局、在学中に甲子園の舞台に立つことはできませんでした。

社会人野球での飛躍

高校卒業後、西岡氏は社会人野球の強豪、大阪ガスに入社し、投手としての技術をさらに磨きました。1991年には、同年の都市対抗野球大会に住友金属の補強選手として出場する機会を得ました。大会1回戦の三菱自動車京都戦ではリリーフとしてマウンドに上がり、安定した投球を見せてチームを勝利に導き、自身に勝利投手の記録がつきました。さらに準々決勝では先発投手を任され、日立製作所を相手に好投し、この大会2勝目を挙げました。しかし、準決勝では東芝と対戦し、相手打者の丹波健二選手に2打席続けて同点となるホームランを浴びるなど苦戦を強いられ、延長10回にサヨナラ負けを喫し、決勝進出はなりませんでした。同年秋の日本選手権では、3試合で完投勝利を収めるなどチームの躍進に大きく貢献しましたが、決勝で惜敗。その目覚ましい活躍が評価され、大会の敢闘賞を受賞しました。

プロ入りとヤクルト時代

社会人での実績が高く評価され、1991年秋に行われたプロ野球ドラフト会議にて、東京ヤクルトスワローズから2位という上位で指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。
プロ入り後の1992年シーズン、当時の監督であった野村克也氏は西岡投手のボールのキレに注目し、開幕から抑えという重要なポジションに抜擢しました。しかし、プロの高いレベルの中で制球に苦しみ、安定感を欠いたため、この抜擢に応えることはできませんでした。その後、投球フォームをサイドスローに変更。このフォームチェンジが功を奏し、特にスライダーを効果的に使うようになりました。リリーフ投手として、主に左打者に対するワンポイント起用などでチームに貢献しました。しかし、1996年シーズン終了後、ヤクルトを自由契約となりました。

近鉄への移籍と現役引退

新天地を求め、1997年に大阪近鉄バファローズの入団テストを受験し、合格。近鉄の一員として再びプロのマウンドに立つこととなりました。リリーフとしてチームを支え、1999年には自己最多となる13試合に登板を果たしました。しかし、同年オフに現役を引退することを決断しました。

引退後の活動

現役を引退した後も、西岡氏は野球界との関わりを続けました。2000年からは、古巣である近鉄バファローズで打撃投手としてチームを陰から支えました。球団がオリックス・ブルーウェーブと合併し、オリックス・バファローズとなった後も、2005年からはアシスタントスタッフ（打撃投手）として、選手の練習相手を務めました。2009年以降は、オリックスが主催する野球教室で講師を務めるなど、指導者としての活動も開始しました。現在では、自身が主宰する野球塾「16'S BASEBALL ACADEMY」で、幼稚園児から中学生までの若い世代に野球の基礎や楽しさを指導しており、後進の育成に情熱を注いでいます。

その他の情報

プロ野球での初登板は1992年4月5日、神宮球場での対阪神タイガース戦でした。ヤクルト時代の背番号は37、近鉄時代は54を使用しました。打撃投手としては114番、116番を背負いました。私生活では、1995年に女優の渡辺典子氏と結婚しましたが、1998年に離婚しています。

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