西島義則

西島義則：競艇界のレジェンド



西島義則（にしじま よしのり）は、1961年10月30日生まれの日本の競艇選手です。登録番号3024、49期として、数々のレースでその名を轟かせてきました。同期には若女井正、大嶋一也、山口哲治らがいます。

身長166cm、血液型AB型という西島選手は、島根県鹿足郡柿木村（現在の吉賀町）の出身です。現在は福岡県在住ですが、広島支部に所属しています。

競艇選手への道



叔父が競艇選手だったことがきっかけで、西島選手は競艇の世界に足を踏み入れました。高校卒業後、一旦は養成所試験に不合格となりますが、アルバイトをしながら再受験を目指し、見事競艇選手への道を切り開きました。

輝かしい戦績



1997年と1998年の総理大臣杯競走では、イン逃げで連覇を達成。2000年には、グランドチャンピオン決定戦競走、オーシャンカップ競走、モーターボート記念競走と、SG3連覇という偉業を成し遂げました。この活躍により、同年の最優秀選手にも選ばれています。

2011年には一時的にB2級に降格しましたが、翌年にはA1級に返り咲き、2024年後期時点では最年長A1格付けを維持しています。長年にわたりトップレーサーとして活躍し続ける西島選手の姿は、多くの競艇ファンに感動を与えています。

戦法：インの鬼



西島選手は、「イン逃げの西島」「インの鬼」という異名を持つ、イン屋の選手として知られています。スタートまでの助走距離が短くても、前付けでインコースを狙うスタイルは、彼の代名詞です。

デビュー当初はまくりを得意としていましたが、1993年に植木通彦選手のレースに影響を受け、モンキーターンの練習を始めました。「インコースで全速モンキーターンができたら、捲られることも差されることもないだろう」という考えが、イン屋としてのスタイルを確立するきっかけとなりました。

しかし、インコースに固執するだけでなく、2000年のモーターボート記念では5コースから差しを決めて優勝するなど、コースを問わず自在な戦い方ができるのも西島選手の強みです。また、「勝つためには最善を尽くすし、勝てるコースを選ぶのがプロ」というプロ意識の高さも持ち合わせています。

ペリカンモンキー



西島選手のモンキーターンは、頭が水面に突っ込みそうなほどの深い前傾姿勢が特徴で、その姿から「ペリカンモンキー（ターン）」と呼ばれています。このニックネーム「ペリ（カン）」は、西島選手の愛称としても親しまれています。

人物・エピソード



西島選手の母と、元競馬騎手・調教師の田原成貴氏の父が兄妹であることから、西島選手と田原氏は従兄弟の関係にあります。

2000年のオーシャンカップでは、地元宮島競艇場での開催ということもあり、「ここで後悔しないレースをする」と決意。極限まで減量してレースに臨み、見事優勝を果たしました。この際、西島選手は、表彰式で観戦に訪れていた祖父と対面し、人目をはばからずに涙を流しました。

また、2002年のグランドチャンピオン決定戦では、フライングを喫し、1レース当たり最高額となる24億円以上の返還が発生する原因となりました。

2006年の全日本選手権競走では、レース前に山室展弘選手に唆され、ゴールと同時にガッツポーズを披露。レース外でも、ユーモア溢れる一面を見せています。

家庭では、毎朝6時に起きて子供たちのお弁当を作っており、得意料理は卵焼き。後輩の上平真二選手からは、弁当作りの動画をYouTubeにアップしてほしいと頼まれたというエピソードも残っています。

選手経歴




主な獲得タイトル



SG

GI
  • - 第3回新鋭王座決定戦
  • - 宮島36周年記念
  • - 蒲郡37周年記念
  • - 蒲郡1996年施設改善記念
  • - 津41周年記念
  • - 徳山41周年記念
  • - 芦屋45周年記念
  • - 津47周年記念
  • - 蒲郡ダイヤモンドカップ（2000年）
  • - 三国47周年記念
  • - 丸亀49周年記念
  • - 宮島47周年記念
  • - 三国48周年記念
  • - 戸田50周年記念
  • - 第11回競艇名人戦
  • - 住之江第9回GI 賞金王シリーズ戦

GII
  • - 制度変更以前に1回優勝


長年にわたり競艇界を牽引してきた西島義則選手。その熱いレーススタイルと人間性で、これからも多くのファンを魅了し続けるでしょう。

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