西島貴之

西島 貴之

1971年8月12日、北海道に生まれた西島貴之は、左投げ左打ちの外野手としてプロ野球の道を歩みました。

プロ入り前

地元の砂川北高等学校で野球に打ち込み、投手としても才能を見せました。1年生の秋には、全道大会でベスト8に進出する活躍を見せています。高校3年時の夏、北北海道大会決勝では惜しくも逆転サヨナラ負けを喫し、甲子園出場は叶いませんでした。しかしその野球への情熱が評価され、1989年のオフシーズン、福岡ダイエーホークスにドラフト外で入団し、プロとしての第一歩を踏み出しました。

プロ野球選手として

ホークスに入団後、西島は主に外野手としてプレーしました。若手の育成に力を入れていた球団の方針もあり、1990年と1992年には、アメリカの1Aリーグに位置するサリナス・スパーズへと野球留学しました。この海外での経験は、野球観を広げる貴重な機会となりました。留学期間中には、同期入団であった大越基氏ともチームメイトとして研鑽を積んでいます。1992年に帰国すると、その年にプロ入り後初めてとなる一軍公式戦への出場を果たしました。

プロの世界では、その俊足が大きな武器として期待されました。しかし、一軍の舞台に定着することは容易ではなく、レギュラーの座を掴むには至りませんでした。懸命な努力を続けましたが、プロ入りから11年目のシーズンを終えた2000年10月、球団から戦力外通告を受け、現役生活に幕を下ろしました。

キャリアの足跡

西島貴之氏が一軍の舞台で初めて記録したプレーには以下のようなものがあります。

初出場・初先発出場: 1992年10月10日、藤井寺球場で行われた対近鉄バファローズ25回戦。背番号67をつけ、9番・右翼手としてスターティングメンバーに名を連ねました。
初打席・初安打: 上記の初出場と同試合の3回表。相手投手、高村祐氏からプロ入り初となるヒットを放ちました。
初盗塁: 初安打を記録した同じイニング、3回表に二塁への盗塁を成功させました。この時のバッテリーは高村祐氏（投手）と山下和彦氏（捕手）でした。
初打点: 1998年8月30日、福岡ドームでの対日本ハムファイターズ24回戦。4回裏にキップ・グロス氏から、押し出しによる四球でプロ入り初打点を挙げました。

プロ生活を通して使用した背番号は以下の通りです。

• - 1990年: 96
• - 1991年 - 1992年: 67
• - 1993年 - 2000年: 48

引退後

現役引退後、西島氏は故郷である北海道へ戻りました。現在は一般企業の会社員として働く傍ら、野球への情熱は冷めることなく、少年野球の指導にあたっています。札幌市を拠点とする少年硬式野球チーム、札幌円山リトルシニアのコーチとして、次世代の球児たちの育成に貢献しています。プロでの経験を活かし、若い才能の成長を支える活動を続けています。

西島貴之氏は、プロ野球選手としては惜しまれつつユニフォームを脱ぎましたが、その経験と情熱を故郷の地で活かし、地域社会、特に少年野球の発展に寄与しています。その野球人生は、プロとしての道のりだけでなく、引退後の新たなステージでの貢献へと続いています。

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