西川吉輔

西川吉輔

西川吉輔（にしかわ よしすけ、文化13年7月2日（1816年7月26日） - 明治13年（1880年）5月19日）は、江戸時代末期（幕末）の国学者、明治時代の神道家です。近江彦根藩出身。名は吉介、吉助とも記されます。幼名は繁吉、通称は善六、号は亀洲・百竹など。

生涯

近江八幡の商家、西川傳右衛門家の分家である肥料商（干鰯問屋）の家に生まれました。大国隆正に国学を学び、嘉永元年（1848年）に私塾「帰正館」を創設。伊庭貞剛、高田義甫など、明治期に活躍する多くの近江商人を育てました。

安政5年(1858年)には、安政の大獄で町預けの処分を受けましたが、脱出して京都に潜伏。文久3年（1863年）には、平田派国学の門人が起こしたとされる足利三代木像梟首事件に連座し、親類預かりとなりました。蟄居中も政治情報を収集し、元治元年（1864年）7月19日の禁門の変などに関する記録を残しています。また、谷鉄臣らと連携し、藩論を尊王へと転換させるよう働きかけました。

明治維新後は、王政復古直後から徴士となり、金穀出納所、皇学所に勤務。明治2年7月（1869年8月）には新設された大学校に転任しました。明治3年（1870年）に神祇官宣教使少博士、明治7年（1874年）には日吉大社宮司に就任。その後、生國魂神社宮司、教導職中教正を歴任し、国民教化に尽力しました。

明治13年（1880年）に65歳で死去。墓所は近江八幡市西山共同墓地にあります。明治40年（1907年）には、その功績により従四位が追贈されました。

家族・親族

西川吉武 ― 養子。次女さち子の夫
西川吉之助 ― 孫。ろう教育家
西川貞二郎（西川傳右衛門 (10代)）― 教え子。義理の甥。
西川甚五郎 (11代) ― 教え子。西川産業の創業者
西川謙三 ― 甚五郎（11代）の弟。長女鶴女の夫

参考文献

『幽翁』（西川正治郎著、文政社、1933年）

外部リンク

* 東京大学史料編纂所>滋賀大学経済学部所蔵西川吉輔文書調査

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