西川町 (新潟県)

新潟県西川町：歴史と文化が息づく地の記憶

西川町（にしかわまち）は、かつて新潟県西蒲原郡に存在した町です。2005年3月21日に新潟市へ編入合併し、その歴史に幕を閉じました。現在は新潟市の政令指定都市移行に伴い、大部分が西蒲区の一部となり、一部地域は西区となっています。

概要：西川と舟運で栄えた町

町の中心地である曽根は、かつて長岡藩の曾根代官所が置かれた場所であり、西川の河川舟運によって栄えた在郷町でした。江戸時代には蒲原船道の拠点として重要な役割を果たしていました。現在でも、県道374号（本町通り）沿いには商店街が形成され、当時の面影を偲ぶことができます。

歴史：合併と変遷

西川町の歴史は、明治時代の町村制施行に遡ります。

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制施行により、西川村、鎧郷村、曽根村、升潟村が発足。
1901年（明治34年）11月1日 - 西川村と鎧郷村が合併し、鎧郷村となる。
1930年（昭和5年）12月1日 - 曽根村が町制を施行し曽根町となる。
1955年（昭和30年）3月31日 - 鎧郷村と曽根町が新設合併し、西川町（にしがわまち）が誕生。
1955年（昭和30年）7月10日 - 一部地域が巻町へ編入。
1961年（昭和36年）6月10日 - 西川町と升潟村が新設合併し、西川町（にしかわまち）となる。
1962年（昭和37年）11月 - 潟東村の一部を編入。
1977年（昭和52年）2月 - 一部地域が巻町へ編入。
1977年（昭和52年）5月 - 鎧潟の一部を編入。
2005年（平成17年）3月21日 - 新潟市と合併し、消滅。

合併：新潟市へ

2005年3月21日、西川町は新潟市に編入合併されました。これにより、西川町という名称は行政区画としては消滅しましたが、その歴史と文化は、新潟市西蒲区の一部として今も息づいています。

産業：農村地域工業導入地区

西川町は、1974年（昭和49年）に農村地域工業導入地区の指定を受け、旗屋工業団地と升岡工業団地の2箇所の工業団地が整備されました。これにより、地域経済の活性化が図られました。

交通：鉄道と道路

町内には、JR越後線が通っており、越後曽根駅が設置されています。また、国道116号や新潟県道などの主要道路が整備されており、交通の便も比較的良好でした。

文化：西川まつり、時代激まつり

西川町では、毎年夏に西川まつり、秋に時代激まつりが開催され、地域住民の交流の場となっていました。これらの祭りは、現在も新潟市西蒲区西川地区で受け継がれています。

出身有名人

西川町出身の著名人としては、声優の栗原みきこ、国文学者の山岸徳平、実業家の石山賢吉、植物病理学者の樋浦誠などがいます。

西川町は、その短い歴史の中で、様々な変遷を経験しましたが、その豊かな自然と歴史、そして人々の温かい心が、今も西蒲区の一部として生き続けています。

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