西方町 (薩摩川内市)

西方町の概要

西方町は、鹿児島県薩摩川内市の北西部に位置する町です。かつては高城郡に属し、高城村、高城町の一部でしたが、川内市への編入を経て、現在は薩摩川内市の一地域となっています。人口は392人、世帯数は173世帯（2020年10月1日現在）と小規模なコミュニティですが、豊かな自然と歴史的な背景を持っています。

地理

西方町は、薩摩川内市の北西部に位置し、西方川の下流域に広がっています。北には阿久根市大川、南から東にかけては湯田町に隣接し、西は東シナ海に面しています。町の西端には国道3号が南北に走り、それに沿って肥薩おれんじ鉄道線が通っており、西方駅が設置されています。また、南部には鹿児島県道339号東郷西方港線が東西に通っています。かつて町内にあった西方小学校は2013年に閉校し、現在は水引小学校に統合されています。海岸沿いには人形岩や西方海水浴場、西方港といった自然やレジャー施設があります。

町名の由来

「西方」という地名の由来には、古代の出水郡国形郷の「国形」が転訛したという説があります。この地名が歴史を通じてどのように変化してきたのかを考えると、地域の歴史的な深みが感じられます。

歴史

町村制施行前の西方

西方という地名は戦国時代から見られ、薩摩国高城郡の一部でした。江戸時代には高城郷に属し、村高は「加増目録」では126石余、「旧高旧領」では520石余でした。薩摩街道が町内を通っており、島津家久が参勤交代の際の休憩所として御仮屋を設けていたという記録も残っています。

町村制施行以後の西方

1889年の町村制施行により、高城村が成立し、西方村は高城村の大字「西方」となりました。1960年には高城村が町制を施行し、高城町の大字「西方」となりました。1965年に高城町が川内市に編入され、大字西方も廃止され、新たに川内市の町「西方町」として設置されました。2004年には川内市を含む周辺の町村が合併し、薩摩川内市が発足しましたが、西方町の名称は変更されずに現在に至っています。

人口

1995年以降の国勢調査に基づいた人口推移を見ると、小地域集計が開始されてからの人口変化がわかります。具体的な数値は以下の通りです。

主な施設

公共施設

鹿児島県警察薩摩川内警察署西方駐在所
西方体育館
西方診療所
西方海水浴場

教育施設

薩摩川内市立西方小学校跡

郵便局

西方郵便局

寺社

高城護国神社
潮見寺
西方寺
川原田神社
早馬神社

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区は薩摩川内市の規定に基づきます。

交通

道路

国道3号
鹿児島県道339号東郷西方港線

鉄道

肥薩おれんじ鉄道線
西方駅

湾港

西方港

出身人物

松下禎二（衆議院議員、医学者）

参考文献

川内郷土史編さん委員会『川内市史 下巻』川内市、1980年。

関連項目

* 西方町 (曖昧さ回避)

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