西浦上

西浦上地区

西浦上地区は、長崎市北部に位置する地域で、旧西彼杵郡西浦上村がその前身です。長崎市役所西浦上地域センターが管轄しており、2018年2月末時点で約5万4千人の人口を有しています。

概要

1938年に長崎市に編入合併されるまでは、西彼杵郡に属する村でした。地区の中心部は南部の住吉にあり、市の中心部へのアクセスが良いことから、市街地や住宅地として発展しています。一方、東部の川平町や三川町は山地が多く、住宅地は限られています。かつて西浦上地区に属していた滑石地区は、現在では独立した地区として扱われています。

歴史

江戸時代

大村藩の領地でした。

明治時代

1872年、廃藩置県により長崎県第十五大区に属しました。1874年には、滑石郷と西郷に小学校が設置され、これが長崎市立西浦上小学校のルーツとなります。1879年には郡制が施行され、西彼杵郡に属するようになりました。1889年の町村制施行により、9つの郷が合併して西浦上村が誕生し、東北郷宮本（現在の住吉）に村役場が置かれました。

昭和時代

1937年に長崎県師範学校（男子）が移転し、1938年には西浦上村が長崎市に編入されました。旧村役場には長崎市役所西浦上出張所が設置されました。1945年には、浦上水源地が完成したものの、長崎への原爆投下により甚大な被害を受けました。戦後、1947年に西浦上出張所が西浦上支所に改められ、学制改革により小学校と中学校が発足しました。1949年には、郷・字の名称が変更され、西浦上地区に11の町が新設されました。

その後

1950年代以降、学校の分離独立や公民館の設置、長崎電気軌道の延伸などが進みました。1960年には行政区域が区分され、西浦上地区は「北部」に含まれることになりました。1964年と1965年には、多くの町が新設・変更され、1960年代以降も住居表示の実施や町名変更が継続的に行われてきました。2010年代には、滑石事務所が滑石支所（現在の滑石地域センター）に、西浦上支所が西浦上地域センターに改められました。

町

1949年までは、旧村の9つの郷に「西浦上」を冠した名称が用いられました。その後、町名設置が行われましたが、住居表示の実施などにより町名変更も行われています。西浦上地域センター管内には、旧西浦上村ではない区域も一部含まれます。

現在の町名

赤迫：住宅や商店が混在する地域で、路面電車の終点があります。
畦別当町：山奥に位置し、住宅が少ない農業地域です。
油木町：住宅街で、体育館や科学館などの施設があります。
家野町：住宅地で、中央部に墓地があります。
泉：浦上水源池により南北に分断された地域。北側は事実上の飛地。
岩屋町：岩屋山のふもとに広がる住宅街です。
江里町：丘陵地にある住宅街です。
大手：住宅街で、西浦上小学校や鳥山城跡があります。
音無町：住宅街で、西浦上駅がありますが、入口は中園町側にあります。
川平町：住宅密集地と山間部の農業地域が混在しています。
けやき台町：西浦上ニュータウンけやき台を占める新興住宅地です。
清水町：住宅街です。
昭和：住宅街で、浦上川と大井手川が合流します。
白鳥町：住宅街で、長崎拘置支所があります。
住吉町：商業施設が密集する西浦上地区の中心地です。
住吉台町：新興住宅地です。
千歳町：住宅地で、商業施設があります。
中園町：商業施設や住宅が立ち並ぶ地域です。
西町：丘陵地の住宅街です。
錦：住宅地です。
西北町：住宅街です。
花丘町：住宅街で、商業施設が並びます。
文教町：文教地区で、大学や学校が多いです。
三川町：山間部で、川沿いに住宅が立ち並びます。
三ツ山町：山間部で、大学やバスの終点があります。
緑が丘町：丘陵地の住宅街です。
三芳町：住宅街で、アパートが多い地域です。
女の都：住宅地で、団地もあります。
柳谷町：住宅街です。
若竹町：住宅街です。
若葉町：住宅地です。

交通

鉄道

長崎電気軌道：1号系統と3号系統が運行しています。
JR長崎本線：道ノ尾駅と西浦上駅があります。

バス

長崎バスと県営バスが運行しています。

道路

長崎バイパス、川平有料道路、国道206号、複数の県道が通っています。

施設

公共

長崎市役所西浦上地域センターがあります。

警察

浦上警察署と若葉交番、女の都警察官駐在所があります。

教育機関

大学、高校、中学校、小学校、特別支援学校などがあります。

商業

金融機関やその他商業施設があります。

参考文献

角川日本地名大辞典編纂委員会編『角川日本地名大辞典 42 長崎県』1987年 ISBN 9784040014203

関連項目

長崎市の地名

外部リンク

長崎市|西浦上地域センター

もう一度検索