西浦上村

西浦上村の概要

西浦上村（にしうらかみむら）は、長崎県西彼杵郡の内陸に位置した村であり、1938年に長崎市に統合されて消滅しました。現在は長崎市の西浦上地区として知られています。この村は豊かな自然に囲まれ、象徴的な山々や河川が点在しています。

地理

山と川

西浦上村には様々な山がそびえ立っています。特に岩屋山、烏帽子岳、天竺山、帆場岳、前岳、火焼山、滑石峠などは村の自然を象徴しています。また、村内に流れる木場川（浦上川）、岩屋川、三河川は地域の生活を支える重要な水源となっています。

歴史

江戸時代、西浦上村は幕府の管轄下にあり、その山里にはいくつかの村が存在しました。大村藩領の家野・木場・滑石・北・西の各村を総称して浦上村と呼んでいました。1872年には浦上家野、浦上木場、滑石、浦上北、浦上西の各地域が統合され、新たに西浦上村が設立されました。

1889年の町村制施行により、西浦上村が単独とされ、更加えて1897年には九州鉄道長崎線が開業し、道ノ尾駅が設置されました。これにより、村は交通の便が良くなりましたが、1938年には小榊村、土井首村、小ヶ倉村と共に長崎市に編入され、自治体としての活動を終えることになりました。

地名と地区

西浦上村は府や郷と呼ばれる行政区画を持ち、主な地区には岩屋郷、川平郷、木場郷、滑石郷、西郷、西北郷、東北郷、三組川内郷、家野郷があります。これは1889年の町村制施行時に形成されたものであり、各郷は村民の日常生活に密接に関わっていました。

交通

西浦上村には、長崎本線に沿った道ノ尾駅が設置されており、地域の交通の中心地となっていました。長崎市に統合された後の1987年には、西浦上駅も新たに設置され、現在も地域の交通手段として機能しています。

まとめ

西浦上村は長い歴史を持ちながらも、1938年に長崎市に編入されて以来、その自治体としての顔を失いました。しかし、自然環境や歴史的な背景は今も地域の文化や生活に色濃く影響を与えています。村の名残は、現在の西浦上地区にも見ることができ、多くの住民にとって大切な場所であり続けます。

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