西浦進

西浦進の生涯と功績

西浦進（にしうら すすむ）は、1901年に東京で生まれた陸軍軍人です。彼は1901年12月4日に、陸軍歩兵中尉の父・西浦栄蔵のもとに生まれ育ちました。教育を通じて陸軍の道を志し、旧制和歌山県立和歌山中学校を経て、1915年には大阪陸軍地方幼年学校へ進学しました。さらに、陸軍中央幼年学校や第16師団野砲兵第22連隊での隊付勤務を経て、1921年に陸軍士官学校34期に入学します。

在校中、西浦は優れた成績を収め、秩父宮を除いて3番目、恩賜の銀時計を受賞するなど輝かしい成績を残しました。士官学校を卒業後は、野砲兵第22連隊での中隊長を経て、1927年に陸軍大学校に入校し、首席で卒業しました。これにより、彼は陸軍省軍務局に配属され、軍務局でのキャリアがスタートしました。

1934年3月からは中国やフランスに赴任し、外国事情の研究を行いました。その最中、フランス滞在中にスペイン内戦が勃発し、彼は観戦武官としてフランシスコ・フランコ側陣営に派遣されました。1937年には日本に帰国し、再び陸軍省軍務局に戻りました。1941年には大佐に昇進し、東條英機陸軍大臣の秘書官として重要な職務を果たします。

太平洋戦争が進行する中で、彼は動員や資源配分などの戦略に関与し、1944年にはサイパンの戦いでの敗北を受けて戦局が悪化。彼は支那派遣軍参謀に異動となり、中国戦線での日本軍の敗戦を迎えました。終戦後は武装解除や本土帰還業務に従事し、1946年に復員後は予備役に編入されました。

1947年からは復員庁の史実調査部に嘱託として就職し、回想録『越し方の山々』を執筆。さらに、1953年には史実研究所を設立し、戦史研究を進める中で『大東亜戦争全史』の編纂にもかかわりました。1954年からは防衛庁の防衛研修所で嘱託職を担い、幹部学校戦史室および防衛研修所戦史室の初代室長として『戦史叢書』の編集に携わりました。

1970年11月5日、彼は病に倒れ、69年の生涯を閉じました。西浦進の業績は、日本の戦争史や防衛史において重要な役割を果たしました。彼の生涯は、日本の軍人としての姿勢や、戦後の歴史研究に多大な影響を与えるものでした。

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