西部ガス硬式野球部

西部ガス硬式野球部

西部ガス硬式野球部（さいぶガスこうしきやきゅうぶ）は、福岡県福岡市を拠点に活動する社会人野球チームです。日本野球連盟に所属しており、北部九州でガス事業を展開する西部ガス株式会社が運営を担っています。

チームは、社会人野球の活性化を目指す西部ガスの方針のもと、2011年に創設が発表されました。初代監督には、日本通運で長年にわたり指揮を執り、日本代表監督の経験も持つ杉本泰彦氏が招聘され、コーチには、佐賀商業や駒澤大学附属苫小牧高校などで指導者として実績を残した香田誉士史氏が就任しました。チーム編成にあたっては、主に九州地方出身の大学卒業者が中心となり、他の社会人チームからの移籍選手やプロ野球経験者を含まない形でスタートしたのが特徴です。

2012年2月に日本野球連盟へ正式に登録され、活動を開始しました。その年の社会人野球日本選手権大会予選に初めて挑みましたが、初戦で惜しくも敗退しました。翌2013年には都市対抗野球大会の予選にも初挑戦し、福岡県1次予選は突破したものの、九州2次予選で敗退を喫しました。チームは着実に経験を積み、2014年には社会人野球日本選手権大会の本戦への初出場を果たしましたが、ここでも初戦突破はなりませんでした。そして、2015年には都市対抗野球大会に九州第3代表として悲願の本戦初出場を果たしました。

チームの指導体制は、2017年にコーチだった香田誉士史氏が監督に昇格するなど、変化がありました。特に大きな飛躍を遂げたのが、2020年の第91回都市対抗野球大会です。この大会でチームは都市対抗での初勝利を挙げ、快進撃を見せてベスト8まで勝ち進みました。この活躍により、社会人野球の振興に貢献したチームに贈られる小野賞を受賞しました。

近年も全国大会への出場を重ねており、2023年には3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック（WBC）の東京プールに出場する中国代表およびオーストラリア代表との強化試合の対戦相手にも選ばれるなど、その実力が広く認められています。同年シーズン終了後には、長年チームを率いた香田誉士史監督が退任しました。

西部ガス硬式野球部は、創部以来、九州地区の予選を勝ち抜き、都市対抗野球大会に7回、社会人野球日本選手権大会に6回出場しています。また、JABA岡山大会での優勝1回、JABA九州大会での優勝2回といった主要なブロック大会での優勝経験も持ち、九州地区における強豪チームの一つとして確固たる地位を築いています。

主要大会の出場歴・最高成績

都市対抗野球大会：出場7回、最高成績ベスト8
社会人野球日本選手権大会：出場6回
JABA岡山大会：優勝1回
JABA九州大会：優勝2回

チームはこれからも、地域社会に根差した活動を展開しながら、全国の舞台でのさらなる活躍を目指しています。

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