西郷村 (長崎県)

西郷村（さいごうむら）

西郷村は、かつて長崎県の島原半島に存在した村です。1956年（昭和31年）に北西に隣接する大正村と合併し、瑞穂村となりました。現在の雲仙市瑞穂町の東部、西郷地区がかつての西郷村にあたります。

地理

西郷村は島原半島の北部に位置していました。

主な山:
吾妻岳
大峯

主な河川:
西郷川
伊古牟田川
杉峰川
竹下川

港湾:
西郷港

沿革

中世における西郷村は、大河西郷（おおかわさいごう）と呼ばれていました。その後、大河の文字が省略され、単に西郷と呼ばれるようになったと伝えられています。また、後に西郷村と合併する伊古村は、江戸時代には島原藩領と佐賀藩領の相給地であり、佐賀藩領の部分を「上伊古村」、島原藩領の部分を「下伊古村」と区別していました。上伊古村と下伊古村は明治初期に統合され、伊古村となりました。

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制の施行により、西郷村と伊古村が合併し、南高来郡西郷村が発足しました。
1912年（大正元年）10月10日 - 村域に島原鉄道線の西郷駅が開業しました。
1956年（昭和31年）9月25日 - 大正村と合併し、瑞穂村が発足。西郷村は自治体としての歴史を閉じました。

地名

西郷村では、「名」を行政区域としていました。1889年の町村制施行時に西郷村と伊古村が合併しましたが、大字は設置されませんでした。ただし、大正時代の長崎県公報には、名の名称に大字を冠した記載が見られます。

西郷村では、名の名称を十干に置き換えて表記していました。

大字西郷
甲 ／ 栗林名
乙 ／ 馬場名
丙 ／ 小賀口名
丁 ／ 木場名
戊 ／ 杉峰名
己 ／ 古江名（ふるえ）
庚 ／ 船津名
大字伊古
辛 ／ 伊古名

交通

鉄道:
島原鉄道
島原鉄道線
（大正村） - 西郷駅 - （神代村）

名所・旧跡

杉峰城跡
尻無城跡

西郷村出身の著名人

原口要（鉄道技術者、都市計画技術者）

参考文献

角川日本地名大辞典 42 長崎県
長崎県南高来郡町村要覧．上編「西郷村」（1893年）国立国会図書館デジタルコレクション

関連項目

長崎県の廃止市町村一覧
西郷村 (曖昧さ回避)

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