西鉄福島線

福島線の概要

福島線（ふくしません）は、西日本鉄道（西鉄）が運行していた軌道路線で、福岡県の久留米市の日吉町停留場から八女市の福島停留場までを結んでいました。

路線情報

この路線は1958年に廃止される直前は、営業キロが12.3kmで、軌間は1435mm、全線が直流600Vで電化されていました。駅数は14停留場あり、複線区間は存在しませんでした。また、当時の閉塞方式も整備されていました。

歴史

福島線の歴史は1913年に始まります。三井電気軌道によって日吉町から福島間が開通し、その後数回にわたり路線延長が行われました。1924年には甘木 - 福島間が全通し、同年に九州鉄道に合併され「三井線」となります。その後、1942年には西日本鉄道に移管されました。1948年には、天神大牟田線と並行する宮の陣 - 日吉町間が休止され、路線が分断されました。

福島線は、国道3号上を走る併用軌道が大部分を占めていましたが、後に国道の改修工事に伴い、1958年11月27日に全線が廃止されることが決まりました。以降、甘木線として残った部分は現在でも運営されています。

停留場の詳細

廃止直前の停留場一覧は以下の通りです：

• - 日吉町（ひよしまち）
• - 花畑（はなばたけ）
• - 六軒屋（ろっけんや）
• - 一丁田（いっちょうだ）
• - 国分（こくぶ）
• - 上津荒木（こうだらき）
• - 二軒茶屋（にけんちゃや）
• - 野添（のぞえ）
• - 湯納楚（ゆのそ）
• - 川瀬（かわぜ）
• - 古賀（こが）
• - 下吉田（しもよしだ）
• - 吉田（よしだ）
• - 福島（ふくしま）

また、花畑停留場では西日本鉄道の大牟田線との接続が、福島停留場は国鉄矢部線の筑後福島駅と約800mの距離にありました。

車両情報

福島線が運行されていた当時、西鉄は25両の電車、2両の電動貨車、12両の貨車を保有していました。電車はすべて木造2軸車で、西鉄設立後には福岡市内線からの転入車も加わりました。1946年には、木造2軸車162・163が転入し、さらに福岡市内線からボギー車が仲間入りしました。しかし、1948年の路線分断により連結車はすべて廃止され、残った2軸車も部分的に廃車されました。

1952年には大牟田市内線からの転入により、200形車両が当線に集結し、最終的には13両の編成が維持されましたが、全ての車両が路線廃止後に福岡市内線へ転出しました。

保存されている車両

かつて使用されていた車両の中で、200形204は1952年の転入以降、廃止の1958年まで使用されていました。この車両は山口県光市で保存されていましたが、2011年に大牟田市へ里帰りし、側窓の形状が修復されました。現在は大牟田駅の西口広場で、当初の路線の塗装を施されて保存されています。

代替交通手段

福島線の廃止後、西鉄は八女市内に新たに八女自動車営業所を設立し、代替として乗合自動車にルートを変更しました。廃止代替バスは、JR久留米駅から西鉄久留米を経由し、福島や八女営業所へ運行されました。現在も西鉄バス久留米が同様の系統を運行しています。この過程で分社化が進み、新しいバス路線が形成されていったことも後を引いています。

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