西長田ゆりの里駅

西長田ゆりの里駅：歴史と構造、そして周辺環境

福井県坂井市春江町西長田に位置する西長田ゆりの里駅は、えちぜん鉄道三国芦原線沿線にある駅です。駅番号はE35。この駅は、長い歴史と変化に富んだ軌跡を持ち、現在も地域住民の生活を支える重要な拠点となっています。

歴史を刻む駅

西長田ゆりの里駅の起源は、1928年まで遡ります。三国芦原電鉄の福井口～芦原（現在のあわら湯のまち駅）間開業と同時に、西長田駅として誕生しました。その後、1931年には丸岡鉄道線が当駅から丸岡まで延伸され、交通の要衝として発展を遂げます。

1942年には三国芦原電鉄が京福電気鉄道に合併され、1944年には丸岡鉄道も京福電気鉄道に吸収合併されました。しかし、1968年には丸岡線が廃止され、西長田駅は三国芦原線のみの駅となります。

2003年、えちぜん鉄道への会社譲渡に伴い、えちぜん鉄道の駅となりました。同年、福井口～西長田間、西長田～三国港間の運行が再開され、新たな出発を迎えました。そして2017年には、駅名を現在の「西長田ゆりの里駅」に改称。さらに2021年には、新駅舎が供用開始となり、現代的な姿へと生まれ変わりました。

駅舎とホーム：利用者の利便性向上

駅舎は福井県道5号線の西長田交差点付近に位置し、幹線道路から少し入った集落の中にあります。えちぜん鉄道に移管後、木造駅舎に同社のカラーリングが施されました。かつては無人駅でしたが、現在は平日の早朝・深夜を除き駅員が配置されています。

ホームは2面3線構造。駅舎に接する単式ホームが三国港方面、島式ホームが福井方面に対応しています。両ホームには待合室が設置され、利用者の快適性が考慮されています。また、上り線、下り線ともに両方向に出発信号機が設置されているため、折返し運転が可能です。下り線からの折返し運転は、当駅発着の列車や試運転などで日常的に行われています。島式ホームの東側は、かつて丸岡線の発着線跡地でした。

周辺環境：田園風景とアクセス

駅周辺は、農村的な住宅密集地と田園風景が広がる静かな地域です。駅名にもなっている「ゆりの里公園」は駅から少し離れた場所にありますが、アクセス可能な範囲にあります。

えちぜん鉄道は、ケイカン交通（京福グループ）へ委託し、テクノポート福井工業地帯へのアクセスを担う「テクノポート号」と、春江東部地区の事業所を結ぶ「ベンリくん」を運行しています。これらのバスはデマンド型交通（区域運行）のため、利用には事前の電話予約が必要です。「テクノポート号」は予約すればゆりの里公園にも停車します。

そして未来へ

西長田ゆりの里駅は、長い歴史と幾多の変遷を経て、現在も地域住民にとって重要な交通拠点としての役割を担っています。将来も、地域社会の発展とともに、その存在感を増していくことでしょう。

隣の駅

えちぜん鉄道三国芦原線
西春江ハートピア駅 (E34)
下兵庫こうふく駅 (E36)

廃止された京福電気鉄道丸岡線
* 東長田駅

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