覚えてていいよ/DuDiDuWa*lalala

『覚えてていいよ/DuDiDuWa＊lalala』

日本のシンガーソングライター、KOTOKOにとって記念すべきメジャーデビューシングルとして、2004年8月11日にジェネオンエンタテインメントから発売された通算5作目のシングルです。本作は同名のタイトルを持つ両A面シングルとして発表されました。

概要と背景

本作は、KOTOKOがメジャーフィールドでの活動を本格的にスタートさせる上での、正式な第一歩となるシングルです。それまでのI've Soundでの活動を経て、ソロ名義としては2002年発表のシングル『Shooting Star』以来、約2年半ぶりのリリースとなりました。また、I've Special Unit名義でのシングル『Second Flight』からは約1年ぶりの新作にあたります。

シングルの初回限定盤には、特典としてNHK教育テレビで放送されたアニメ『魔法少女隊アルス』とのコラボレーションステッカーが封入され、ファンにとって特別なアイテムとなりました。

収録曲のうち、「覚えてていいよ」は後に彼女の2作目のオリジナルアルバム『硝子の靡風』（2005年）に収録されています。一方、「DuDiDuWa＊lalala」は、2020年にリリースされたコンピレーションアルバム『KOTOKO Anime song's complete album "The Fable"』に収められました。

楽曲について

タイトル曲の一つである「DuDiDuWa＊lalala」は、NHK教育テレビで放送されたアニメ『魔法少女隊アルス』のエンディングテーマとして使用されました。この楽曲は、オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス2世による有名なワルツ『美しく青きドナウ』の一部を大胆にアレンジに取り入れている点が音楽的な特徴として挙げられます。作詞はKOTOKO自身が手掛け、作曲・編曲は中坪淳彦が担当、作曲にはKOTOKOも共同で参加しています。

もう一方のタイトル曲「覚えてていいよ」は、作詞をKOTOKO、作曲・編曲を中沢伴行が担当しました。後にリメイクバージョンも制作されるなど、ファンにとって思い出深い楽曲の一つです。

チャート成績

本作はオリコン週間シングルチャートにおいて、初登場で15位を記録しました。チャートには合計7回登場し、発売初週には10,858枚の売上を記録しています。累計では18,710枚のセールスを達成し、メジャーデビューシングルとしてまずまずの成果を上げ、その後のKOTOKOのキャリアに弾みをつける一作となりました。

収録曲

シングルには以下の4トラックが収録されています。

1. 覚えてていいよ [4:11]
作詞：KOTOKO／作曲・編曲：中沢伴行

2. DuDiDuWa＊lalala [5:17]
作詞：KOTOKO／作曲：中坪淳彦、KOTOKO／編曲：中坪淳彦
NHK教育テレビアニメ『魔法少女隊アルス』エンディングテーマ
ヨハン・シュトラウス2世『美しく青きドナウ』のアレンジを含む。

3. 覚えてていいよ（Original Karaoke）

4. DuDiDuWa＊lalala（Original Karaoke）

関連事項

本作に関連するキーワードとしては、KOTOKOが所属し活動初期を共にしたサウンドクリエイター集団「I've」、そして「DuDiDuWa＊lalala」の引用元となった「美しく青きドナウ」などが挙げられます。また、後に制作された「覚えてていいよ (2015 ver.)」も関連性の高い楽曲です。

『覚えてていいよ (2015 ver.)』について

「覚えてていいよ」は、KOTOKOのメジャーデビュー15周年を記念し、新たにレコーディングされたバージョンが存在します。これが「覚えてていいよ (2015 ver.)」として、2015年4月19日に配信限定シングルとしてリリースされました。これは彼女にとって通算2作目の配信限定シングルにあたります。

配信限定シングルとしては、前作『Art as ♡』から約1ヶ月という比較的短い間隔でのリリースでした。この2015年バージョンは、オリジナルの発表から10年を経て、新たなアレンジと歌唱で生まれ変わった楽曲です。

そのミュージックビデオは、2015年4月22日に発売されたミュージッククリップ集『KOTOKO MUSIC VIDEO COLLECTION "26stories"』に収録されています。音源自体は、それに先行して2015年4月19日より、iTunes Storeやアニメロミックスといった主要な音楽配信サイトにて提供が開始されました。この2015年バージョンは、現在に至るまでCDなどの物理媒体でのリリースは行われていません。

まとめ

『覚えてていいよ/DuDiDuWa＊lalala』は、KOTOKOの輝かしいメジャーキャリアの幕開けを飾った重要な作品です。両A面として収録された個性的な楽曲たちは、アニメタイアップやクラシック音楽のアレンジといった要素を含み、彼女の音楽性の幅広さを示すとともに、その後の活動の基盤を築く上で大きな役割を果たしました。

もう一度検索