親子ウォーズ

『親子ウォーズ』（おやこウォーズ）は、1988年の1月9日から3月26日まで、毎週土曜日の22:00から22:54にかけてTBS系列で放送された日本のテレビドラマです。全12話で構成されています。

概要

この作品は、「愛情が深ければ深いほど、そこに生じる誇りもまた大きくなる」という視点を中心に据え、親子関係に焦点を当てたホームドラマとして企画されました。特に、当時『親子ジグザグ』での演技が注目されていた安田成美が主演を務め、彼女が演じる主人公は、過去に非行経験を持つ「元スケバンのツッパリ娘」という設定が特徴です。

あらすじ

物語の主人公は、古場敦子（安田成美）です。かつて家を飛び出し、ある男性を追って出て行った彼女でしたが、その男性に逃げられてしまいます。行くあてを失った敦子は、父である真三（伊東四朗）が経営する中華料理店のある実家へ戻ることを余儀なくされます。しかし、未だに反抗的な態度を崩さない敦子と、厳格で頑固な真三の間では、帰郷早々から激しい衝突が繰り返され、親子間の溝は深まる一方でした。

そんな折、敦子を捨てた男性の連れ子である少年が、なぜか敦子を頼って現れます。突然「母親」として慕われ始めたことに困惑しながらも、敦子は予期せぬ形で擬似的な親子の関係を築くことになります。長年にわたる実父との確執、そして突如として現れた「息子」との関係という、二つの異なる親子関係の中で、敦子は戸惑い、葛藤しながらも、自身の生き方や家族とは何かを見つめ直し、人間的に成長していく姿が描かれます。父娘の衝突と和解、そして新たな家族の絆の形成を通して、温かい人間ドラマが展開されます。

登場人物

本作を彩る主な登場人物とキャストは以下の通りです。

古場敦子：安田成美
古場真三：伊東四朗
寺原拓郎：小倉久寛
石田ケン：黒川恭佑
下田幸一：石倉三郎
下田春子：鷲尾真知子
本木由美：立原美穂
桐山マミ：佐藤志穂
有川巡査：小松政夫
岩田きぬ：白川由美

スタッフ

このドラマの制作に関わった主なスタッフは以下の通りです。

脚本：黒土三男
プロデューサー：柳井満
演出：吉田秋生、柳井満、大岡進
音楽：城之内ミサ
協力：緑山スタジオ・シティ
製作：TBS

主題歌

主題歌には、シンガーソングライターである城之内ミサが歌う「あの頃」が採用されました。この楽曲は、城之内ミサ自身が作詞・作曲を手掛け、編曲を重実徹が担当しています。

本作は、普遍的なテーマである親子関係を、コメディタッチを交えつつも深く描き出し、当時の視聴者に感動と共感を与えました。

もう一度検索