角崎利夫

角﨑利夫の経歴と外交官としての活動

角﨑利夫（つのざき としお）は、1948年6月28日に生まれました。富山県高岡市出身で、富山県立高岡高等学校を経て、1972年に東京大学法学部を卒業後、外務省に入省しました。外務省では、駐ソ連大使館や駐英大使館での勤務を経験し、その後、外務省国際連合局人権難民課長、大蔵省関税局監視課長といった要職を歴任しました。

1993年8月には在ジュネーブ国際機関日本政府代表部参事官に就任し、国際舞台での活動を開始します。その後、1996年6月には駐露公使、1999年11月にはハバロフスク総領事として、ロシアとの外交関係に尽力しました。

2001年9月には外務省欧州局審議官に就任し、ヨーロッパ地域における外交政策を統括しました。2002年5月にはカザフスタン駐箚特命全権大使に任命され、同年7月には兼任でキルギス駐箚特命全権大使も務めました。中央アジア地域における日本の外交を牽引し、両国との友好関係の発展に貢献しました。2008年にはセルビア兼モンテネグロ駐箚特命全権大使に就任し、バルカン半島における日本のプレゼンスを高めました。

2013年2月19日には査察担当大使に就任し、外務省の組織運営における監査業務を担当しました。2014年2月14日に査察担当大使を辞任後、同年7月7日には飯田グループホールディングス株式会社の顧問に就任し、民間企業での活動を開始しました。長年の外交官としての経験を生かし、企業経営に貢献しました。

2022年11月3日には、長年の外交への貢献が評価され、瑞宝中綬章を受章しました。

家族と親族

角﨑利夫の夫人である角崎悦子は、アジア防災センターの主任研究員として防災分野で活躍しています。悦子夫人の父は、大蔵官僚出身で自由民主党衆議院議員、経済企画庁長官や総務庁長官を務めた塩崎潤です。また、悦子夫人の姉である山根裕子は、帝京大学法学部教授や政策研究大学院大学（政策研究院）名誉[[教授]]を務めています。さらに、自民党衆議院議員で安倍内閣内閣官房長官を務めた塩崎恭久は、悦子夫人の弟にあたります。このように、角﨑家は政界や学術界に多くの著名人を輩出している一族です。

外務省同期

角﨑利夫と外務省で同期入省した人物には、国際原子力機関事務局長を務めた天野之弥、韓国大使を務めた武藤正敏、タイ大使やパキスタン大使を務めた小島誠二、内閣法制局長官やフランス大使を務めた小松一郎、ドイツ大使や国連大使（次席）を務めた神余隆博など、各界で活躍する著名な外交官がいます。他にも、スペイン大使の高橋文明、スロバキア大使の野本佳夫、京都外国語大学教授で国連アジア太平洋平和軍縮センター所長の石栗勉、カナダ大使の石川薫、ブルガリア大使の伊藤誠、文化庁長官の近藤誠一、パプアニューギニア大使の橋広治、オランダ大使の肥塚隆、エルサルバドル大使の峯村保雄、バチカン大使の山口英一、ラオス大使の横田順子、イスラエル大使の佐藤英夫など、多くの外交官がいます。

著書

角﨑利夫は、外交官としての経験を生かし、以下の著書を執筆しています。

『カザフスタン―草原と資源と豊かな歴史の国』（早稲田出版、2007年12月、ISBN 978-4-89827-337-1）
『セルビアを知るための60章』（共著、柴宜弘・山崎信一編著、明石書店〈エリア・スタディーズ〉、2015年、ISBN 978-4-7503-4251-1）

これらの著書は、カザフスタンやセルビアの歴史、文化、政治、経済について深く理解するための貴重な資料となっています。

外部リンク

* 世界あちらこちら of 霞ヶ関会HP - 霞関会『ベオグラードの鹿威しと「塞国救難会」』
https://kasumigaseki-kai.jp/modules/myalbum/photo.php?lid=22

この外部リンクからは、角﨑利夫がセルビア大使在任中に経験した出来事や、現地の文化についての詳細を知ることができます。

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