諏訪市博物館

諏訪市博物館

諏訪市博物館は、長野県諏訪市に位置する市立の博物館で、1990年に開館しました。この博物館は、諏訪地域の歴史、自然、信仰に関連する資料を豊富に展示しており、訪れる人々に魅力的な情報を提供しています。

展示内容

博物館内の展示は、諏訪の竜蛇伝説、諏訪大社、かつての高島藩の歴史、そして地元の特産である製糸業をテーマにしています。また、諏訪湖やその周辺に関する資料、黒曜石の利用、御柱祭、さらには諏訪盆地における低湿地農業の展示も行われています。これに加え、地域内の遺跡から発掘された出土品など、多岐にわたる展示が訪問者を楽しませています。

特に目を引くのは、諏訪市出身の考古学者である藤森栄一氏の資料が展示されている「藤森栄一コーナー」です。このコーナーは、藤森氏の遺族から寄贈された貴重な資料が集められ、地域の考古学的な研究を深めるための情報源として機能しています。さらに、同じく藤森や戸沢充則の蔵書を閲覧できる「すわ大昔情報センター」も設けられており、訪問者は専門のスタッフに書籍についてのアドバイスを受けることができます。

常設展示室では、アニメーションを通じて諏訪の竜蛇伝説や武田信玄にまつわる伝説、また諏訪湖の神秘的な御神渡りの轟音が紹介されています。特別展示室では、原雅幸氏から寄贈された世界の蝶の標本が2000個展示されており、自然の多様性を感じることができます。

特別展示

2022年10月1日からは、諏訪信仰に関連する企画展が開催されており、特に「諏訪信仰と仏たち - 知られざる上社神宮寺」というテーマで神仏習合や分離の歴史を掘り下げています。これにより、地域の変遷や信仰がどのように影響を与えたのかを理解するための良い機会となっています。

主な展示品

博物館に入ると、彫刻家富永直樹作の「美しき広場」という彫刻が訪問者を出迎えます。他にも、茶臼山遺跡の出土品や、蛇体装飾付きの釣手土器、フネ古墳の出土品、さらには武田信玄の朱印状など、地域の文化財が数多く揃っており、見応えがあります。

また、御柱祭に関する映像作品や、大祝つまり現人神の装束も展示されており、諏訪の伝統文化に触れることができます。

利用案内

博物館の開館時間は午前9時から午後5時で、最終入館は午後4時30分までとなっています。休館日は月曜日と祝日の翌日、年末年始です。また、季節に応じて利用時間が変動します。4月1日から10月31日までは午前9時から午後4時まで、11月1日から3月31日までは午前10時から午後3時までの利用となります。

アクセス

長野自動車道の諏訪ICからは車で約5分、また、諏訪大社上社本宮からも徒歩で5分ほどの距離に位置しています。

参考文献

• - 『長野県の博物館』 (長野県教育委員会, 1989年)
• - 『長野県ミュージアムガイド』 (長野県博物館協議会, 2017年)

多彩な資料と展示を通じて、諏訪の文化や歴史をより深く理解できる諏訪市博物館を訪れてみてはいかがでしょうか。

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