諏訪神社停留場

諏訪神社停留場

諏訪神社停留場（すわじんじゃていりゅうじょう）は、長崎県長崎市出来大工町に位置する長崎電気軌道蛍茶屋支線の停留場です。駅番号は39で、2号系統、3号系統、4号系統、5号系統が停車します。長崎の秋の風物詩「長崎くんち」で知られる諏訪神社の最寄り駅として、多くの人に利用されています。

歴史

当停留場は、1920年（大正9年）に馬町停留場（うままちていりゅうじょう）として開業しました。当時の長崎電気軌道第3期線が開通した際、桜町 - 馬町間の終点として設けられました。1922年（大正11年）には馬町車庫が開設され、車両基地としての機能も担っていました。

1934年（昭和9年）には蛍茶屋までの区間が延伸され、馬町停留場はルート変更に伴い廃止。移設され、諏訪神社下停留場（すわじんじゃしたていりゅうじょう）と改称しました。その後、1936年（昭和11年）には諏訪神社前停留場（すわじんじゃまえていりゅうじょう）に改称。そして2018年（平成30年）には、停留場の最寄り施設を明確にするため、現在の諏訪神社停留場に改称されました。

2024年（令和6年）12月17日には、バリアフリー化と交通渋滞緩和のため、停留場が蛍茶屋方向に45m移設されました。これにより、ホームへの連絡が地下道から横断歩道に変更され、より安全でアクセスしやすい停留場へと生まれ変わりました。

年表

1920年（大正9年）7月9日：桜町 - 馬町間開通、馬町停留場が開業
1922年（大正11年）3月24日：馬町車庫が完成
1934年（昭和9年）
8月27日：長崎電軌本社が出来大工町に移転
10月25日：馬町車庫を閉鎖
12月20日：馬町 - 蛍茶屋間開通、馬町停留場を廃止・移設し諏訪神社下停留場となる
1936年（昭和11年）9月：諏訪神社前停留場に改称
1969年（昭和44年）5月17日：本社を大橋町へ移転
1986年（昭和61年）2月21日：蛍茶屋寄りに移設
2018年（平成30年）8月1日：諏訪神社停留場に改称
2024年（令和6年）12月17日：蛍茶屋方向に45m移設、ホームへの連絡を横断歩道に変更

構造

諏訪神社停留場は、道路上にホームが設置された併用軌道区間にあります。2つのホームは相対式ホームで、東西方向に伸びる2本の線路を挟んで向かい合っています。北側が蛍茶屋方面行き、南側が西浜町・長崎駅前方面行きです。

2024年の移設以前は、馬町交差点の交通渋滞緩和のため横断歩道が設置されておらず、地下道でホームが連絡されていました。しかし、移設によって横断歩道が整備され、地上からのアクセスが可能となりました。旧ホーム跡地は、馬町交差点の国道34号長崎市街地方向の4車線化に利用されます。地下道は存置されますが、ホームへの階段は閉鎖されます。

戦前には安全地帯を備えた数少ない停留場でしたが、戦時中に軍の命令で撤去されたという歴史も持っています。

馬町車庫

かつて停留場付近には、長崎電軌の車両基地である馬町車庫がありました。1922年に開設され、20両ほどの車両を収容できる3本の側線を持っていました。車庫の建物は2階建ての洋風建築で、2階は貸事務所、表通りに面した一画は貸店舗として利用されていました。馬町車庫は、1934年に大橋車庫が完成したことに伴い閉鎖され、長崎電軌の本社事務所へと改装されました。現在のENEOS馬町SS付近が、その跡地に当たります。

利用状況

長崎電軌の調査によると、1日の乗降客数は以下の通りです。

1998年 - 5,316人
2015年 - 3,500人

バス路線

県営バス・長崎バス：諏訪神社前バス停

周辺施設

諏訪神社
長崎県道235号昭和馬町線
長崎大学片淵キャンパス（経済学部）
済生会長崎病院
長崎公園
新大工商店街

隣の停留場

長崎電気軌道

蛍茶屋支線（■2号系統・■3号系統・■4号系統・■5号系統）

市役所停留場（38） - 諏訪神社停留場（39） - 新大工町停留場（40）

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