諫山博

諫山 博（いさやま ひろし）について

諫山博は、1921年12月5日に福岡県浮羽郡浮羽町（現在のうきは市）で生まれ、2004年11月27日に福岡市博多区の病院で腎不全により82歳で亡くなった、日本の政治家及び弁護士です。彼は参議院議員や衆議院議員としての活動を通じて、法曹界での知識を公共の場で発揮しました。

来歴

諫山は九州大学で哲学を学び、1951年には弁護士として開業しました。その後、自由法曹団の幹事や共産党福岡県委員会法規対策部長、さらには福岡第一法律事務所の所長を歴任しました。彼は戦後初の自由法曹団員として三井三池争議の支援に加わり、地域の権利擁護に貢献しました。

1972年、福岡1区から衆院選に立候補し初当選。しかし、その後の選挙では再選を果たすことができず、特に1976年、1979年、1980年の各選挙で落選を経験しました。1986年には参議院に鞍替えし、比例区から出馬して初当選しました。参議院議員として1期を務めた後、1992年に引退を表明しました。議員時代には、弁護士としての経験を生かして警察問題に取り組み、公安権力に対して立ち向かいました。

主な活動とエピソード

諫山は、大の甘党であり、特にパンにあんこを載せて砂糖を振りかけて食べるのが好きだったと言われています。彼の弁護士としてのキャリアの中では、菅生事件、直方スパイ調査事件、芦屋事件などの重要な事件に関与しました。国会議員としても、日本共産党本部の盗撮事件に注力し、また日本共産党幹部の自宅の盗聴事件においては、NTTの職員と共に現地調査を行いました。

著書

諫山は多くの著作を残しており、その中には以下のようなものがあります。

• - 『三井三池』（三一新書、1960年）
• - 『駐在所爆破犯人は現職警官だった』（新日本出版社、1978年）
• - 『司法における民主主義 諫山博著作集』（葦書房、1984年）
• - 『消えた巡査部長』（昭和出版、1990年）
• - 『警察を衝く』（新日本出版社、1992年）
• - 『スパイ告発 裁かれた五つの権力犯罪』（光陽出版社、2000年）

彼の著作は、法律や政治に対する深い洞察を提供し、当時の日本社会における問題意識や警察との関係を考察しています。彼の活動は、法の支配と民主主義の強化に向けた重要な一歩であったと言えるでしょう。

最後に

諫山博の生涯は、法曹界と政治の交差点でいかに公共の利益を追求し、権力との闘いを続けたかを物語っています。彼の足跡は、戦後日本の政治史において重要な位置を占めており、今なお多くの人々に影響を与え続けています。

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