講道館四天王

講道館四天王：柔道黎明期を支えた四人の偉人

講道館四天王とは、柔道の創成期から黎明期にかけて、嘉納治五郎の弟子として講道館を支え、柔道の普及に大きく貢献した四人の柔道家を指します。彼らは、他流試合での活躍や指導者としての手腕を発揮し、講道館柔道の基礎を築き上げました。

四天王の概要

講道館四天王は、以下の四名です。

西郷四郎
横山作次郎
山下義韶
富田常次郎

彼らは、それぞれ異なる柔術の道場から講道館に移籍し、嘉納治五郎の指導のもとで才能を開花させました。その実力は、当時の講道館門下生の中でも抜きん出ており、他流試合では圧倒的な強さを見せたとされています。また、警視庁武術大会などの公的な場でもその実力を示し、柔道の普及に大きく貢献しました。

四天王それぞれの功績

西郷四郎: 会津藩出身で、小説『姿三四郎』の主人公のモデルとしても知られています。得意技は山嵐で、その神出鬼没な動きで相手を翻弄しました。

横山作次郎: 井上敬太郎の道場から講道館に入門。警視庁武術大会では、中村半助と引き分けに終わりましたが、その実力は高く評価されました。また、柔道教範の執筆にも携わり、柔道の理論体系の確立に貢献しました。

山下義韶: 武芸の家系に生まれ、幼少の頃から武術に親しんでいました。講道館入門後は、警視庁柔術世話掛や慶應義塾體育會柔道部師範などを歴任し、指導者として多くの人材を育成しました。1902年にはアメリカに渡り、柔道の普及に尽力。セオドア・ルーズベルト大統領に柔道を指導するなど、国際的な柔道の普及に貢献しました。

富田常次郎: 嘉納治五郎の父、嘉納次郎作に才能を見出され、嘉納家の書生となりました。その後、講道館に入門し、西郷四郎と共に講道館初の初段位を授与されました。中村半助との試合に勝利。赤坂溜池に日本初の体育クラブとなる東京体育クラブを設立し、スポーツの普及にも貢献しました。次男の富田常雄は、小説『姿三四郎』を著し、柔道の精神を広く世に知らしめました。

講道館四天王の遺産

講道館四天王は、柔道の創成期において、その普及と発展に多大な貢献をしました。彼らの活躍は、今日の柔道の隆盛に繋がる礎となり、その精神は今もなお、講道館柔道に受け継がれています。

関連項目

弥生慰霊祭記念柔道剣道試合
警視庁武術世話掛
天神真楊流
起倒流柔道
講道館柔道
嘉納治五郎
西郷四郎
横山作次郎
山下義韶
富田常次郎
富田常雄
姿三四郎

参考資料

https://chouseisan.com/l/post-24154/
https://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/j/rekishi/jinbutsu/jin16.htm
https://www.judo-ch.jp/organization/koudoukan/legend/yokoyama/
https://www.seattle.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000799.html
* https://www.judo-ch.jp/organization/koudoukan/legend/tomita/

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