谷口呉朗

谷口呉朗（たにぐち ごろう）

谷口呉朗は、1888年（明治21年）9月18日に滋賀県で生まれ、1945年（昭和20年）12月21日に没した、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍少将で、功四級の勲章を受けています。

軍歴

谷口は、陸軍士官学校第23期、陸軍大学校第34期を卒業し、着実に昇進を重ねました。1927年（昭和2年）5月に陸軍歩兵少佐に進級し、1931年（昭和6年）8月には陸軍歩兵中佐に進級と同時に歩兵第9連隊附となり、第三高等学校に配属されました。その後、1935年（昭和10年）8月に歩兵第5連隊附に転じ、1936年（昭和11年）8月1日に陸軍歩兵大佐に進級するとともに第4師団司令部附となり、高野山大学に配属されています。

1939年（昭和14年）5月19日には陸軍少将に進級し、北支那方面軍司令部附となります。同年9月1日には、復員した第109師団の残置人員を基に河北省邯鄲で編制された独立混成第1旅団（北支那方面軍）の旅団長に就任し、京漢線沿線の警備にあたりました。その後、1941年（昭和16年）3月1日に留守第6師団司令部附となり、同年12月1日には大本営直轄の第4歩兵団長（第4師団）に就任しています。

1943年（昭和18年）3月1日に待命となり、同月31日に予備役に編入されましたが、同年8月2日に召集され、第12野戦輸送司令官（関東軍・第4軍）として黒河省孫呉に駐屯しました。その後、山神府、北安省北安と移駐し、6月21日には第17方面軍隷下へ編入されています。7月4日に北安を出発し、7月7日に全州に到着したところで終戦を迎えることとなりました。

終戦後の10月3日に釜山港を出発し、翌10月4日に舞鶴港に到着し、復員を完結させました。

人物

谷口呉朗は、陸軍士官学校と陸軍大学校を卒業したエリート軍人であり、その経歴からもわかるように、軍内部で高い評価を受けていたと考えられます。独立混成第1旅団長として、中国戦線での警備任務を遂行し、終戦まで軍人としての職務を全うしました。彼の生涯は、激動の時代を生き抜いた軍人の一人として、歴史に刻まれています。

参考資料

福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。
外山操 編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。ISBN 4829500026。
* 藤井非三四 著『知られざる兵団 帝国陸軍独立混成旅団史』国書刊行会、2020年。ISBN 4336065977。

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