豊の国名水15選

豊の国名水15選

大分県が県民の水質保全意識を高めるため、1988年6月に選定した「豊の国名水15選」は、県内各地の湧水や渓流の中から、特に優れた15か所を選んだものです。これらの名水は、水量、清澄性、周辺環境、保全状況などの点で総合的に評価され、選ばれました。豊かな自然に恵まれた大分県を象徴するこれらの名水は、地元の人々の生活に密接に関わり、地域の文化を育んでいます。

15選一覧

深耶馬渓麗谷（しんやばけいうるわしだに）

中津市耶馬溪町にある深耶馬渓麗谷は、耶馬渓を代表する景勝地の一つです。一目八景の奥に位置し、約4.5kmにわたって渓谷が続きます。周囲には奇岩が連なり、美しい景観を作り出しています。

岳切渓谷（たっきりけいこく）

宇佐市院内町にある岳切渓谷は、温見川の上流に位置し、約2kmにわたって耶馬渓溶岩が作り出した一枚岩の上を清流が流れる美しい渓谷です。

清水寺の霊水（せいすいじのれいすい）

杵築市大田沓掛にある清水寺の境内から湧き出る霊水は、不老長寿の水として伝えられています。

水の口湧水（みずのくちゆうすい）

杵築市山香町にある水の口湧水は、鹿鳴越連山に位置する湧水群の一つで、杵築市を流れる八坂川の源流となっています。日量約3,000～5,000m³の湧出量を誇ります。

男池湧水群（おいけゆうすいぐん）

由布市庄内町にある男池湧水群は、九重連山東部の黒岳北麓に位置し、男池から湧き出る湧水です。日量約2万m³もの豊富な湧出量を誇ります。

宮川滝の口（みやがわたきのくち）

由布市湯布院町にある宮川滝の口は、若宮八幡社の境内の岩間から湧き出る湧水で、上水道の水源、生活用水、農業用水などに利用されています。

御前岳湧水（おまえだけゆうすい）

日田市前津江町にある御前岳湧水は、御前岳のシオジの原生林の中に湧き出ています。流れ出た水は渓流となり、下流の権現滝へと注ぎます。

白山川（はくさんがわ）

豊後大野市三重町にある白山川は、大野川水系の中津無礼川と奥畑川の総称で、ゲンジボタルの名所として知られています。名水百選にも選定されており、源流の長迫泉水の湧出量は日量3万m³です。

川上渓谷（かわかみけいこく）

豊後大野市緒方町にある川上渓谷は、祖母山系の宮崎県近くにある奥岳川源流部の渓谷です。

清水瀑園（しみずばくえん）

玖珠郡玖珠町にある清水瀑園は、森の中から湧き出る湧水が、いくつもの小滝となって流れ落ちる美しい渓流です。

竹田湧水群（たけたゆうすいぐん）

竹田市内に点在する約60か所の湧水群で、名水百選にも選定されています。湧水量の合計は日量約6～7万m³に達します。

白水の滝（しらみずのたき）

竹田市荻町にある白水の滝は、大野川の源流の一つで、幾筋もの糸のように流れ落ちる滝水が白く見えることから、その名が付けられました。国の登録記念物にも指定されています。

久住老野湧水（くじゅうおいのゆうすい）

竹田市久住町にある久住老野湧水は、九重連山の南麓から湧き出る湧水です。

神の井（かみのい）

佐伯市の大入島にある神の井は、神武天皇が東征の際に立ち寄り、弓を突き立てて掘ったという伝説が残る井戸です。現在では飲用水としては利用されていません。

蓮光寺湧水（れんこうじゆうすい）

佐伯市宇目地区にある蓮光寺の境内に湧き出る湧水です。


これらの名水は、大分県の豊かな自然と歴史を今に伝える貴重な存在です。訪れる際には、自然への敬意を払い、美しい景観と清らかな水を守りましょう。

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