豊島区役所

豊島区役所：歴史と再開発を辿る

豊島区役所は、東京都豊島区の行政を担う中枢機関であり、複合施設「としまエコミューゼタウン」の低層階に位置しています。この建物は、東京23区内で区役所が入居する建物としては最も高いという特徴を持っています。

沿革

1932年、豊島区の発足とともに、区役所は荒川玉川水道町村組合役場を仮庁舎として利用を開始しました。しかし、1945年の空襲によって区役所は焼失。その後、1949年に焼失跡地に再建されました。1961年には東池袋に新庁舎が完成し移転しましたが、老朽化に伴い、1982年の豊島区総合計画で庁舎の改築が課題として挙げられました。

1988年から新庁舎建設に向けた動きが本格化し、基金の設立や審議会の設置を経て、1991年には建設基本方針が策定されました。しかし、1996年には区の財政状況を考慮し、着工が延期されることになります。その後、2009年に新庁舎整備基本計画が策定され、2010年には推進計画が策定されました。そして、2015年5月7日、南池袋に新庁舎が完成し、現在に至っています。

所在地

現在の豊島区役所の所在地は、東京都豊島区南池袋二丁目45番1号の「としまエコミューゼタウン」内です。具体的には、1階の一部と3階から9階が区役所として使用されています。なお、2015年5月1日までは、東池袋一丁目18番1号に庁舎がありました。

アクセス

交通アクセスも非常に便利で、以下の駅や停留所から徒歩圏内です。

東京メトロ有楽町線 東池袋駅直結
各線 池袋駅東口より徒歩9分
都電荒川線 都電雑司ヶ谷停留所より徒歩3分、東池袋四丁目停留所より徒歩4分
都営バス（草63-2・都02乙・池86）東池袋一丁目（豊島区役所）停留所から徒歩4分
国際興業バス（池07）豊島区役所停留所から徒歩2分
IKEBUS Aルート・Bルート 豊島区役所停留所すぐ

旧庁舎からの移転と再開発

旧庁舎時代には、本庁舎のほか、分庁舎や区民センターなど複数の施設に分散して機能していました。1990年代には、改築案が選定されましたが、財政状況などから実現には至りませんでした。

その後、老朽化が進んだ旧庁舎の建て替えと南池袋への移転が検討され、2009年に「新庁舎整備基本計画」が策定されました。さらに2010年4月には新庁舎を含む「南池袋二丁目A地区第一種市街地再開発事業」の概要がまとまりました。2011年の区長選挙では新庁舎の建設が争点となりましたが、推進派の高野之夫氏が再選されました。

2015年3月2日、民間高層マンションとの一体型再開発事業として新庁舎が竣工。同年5月1日には旧庁舎での業務を終了し、5月7日に新庁舎がオープンしました。この再開発は、全国初となる民間マンションとの一体型再開発であり、注目を集めました。

旧庁舎跡地再開発（Hareza池袋）

新庁舎への移転後、旧庁舎と隣接する豊島公会堂、区民センター、分庁舎は解体され、跡地は「Hareza（ハレザ）池袋」として再開発されました。2019年11月1日に開業したこのエリアには、オフィス棟や東京建物 Brillia HALL、新区民センターなどが設けられています。

この再開発にあたり、豊島区は東京建物とサンケイビルと定期借地権契約を締結しています。Hareza池袋は、旧庁舎の跡地を有効活用した、新たな文化発信拠点として賑わいを見せています。

参考文献

豊島区施設管理部庁舎建設室『新庁舎整備基本計画 (PDF)』、2009年11月。
豊島区施設管理部庁舎建設室・庁舎建築担当課『新庁舎整備推進計画 (PDF)』、2010年11月。
デザインチーム MI2『新庁舎を含む南池袋二丁目A地区第一種市街地再開発事業 基本設計の概要について (PDF)』。

関連項目

豊島公会堂 - 旧豊島区役所庁舎に隣接していた施設。

外部リンク

* 豊島区

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