豊島区立高南小学校

豊島区立高南小学校

豊島区立高南小学校（としまくりつ こうなんしょうがっこう）は、東京都豊島区高田二丁目に校舎を構える公立小学校です。

歴史と沿革

本校の歴史は、大正時代に遡ります。1921年（大正10年）に校舎が完成し、翌1922年（大正11年）1月16日に「東京府北豊島郡高田町立第三高田尋常小学校」として正式に設立されました。同年には開校式が執り行われています。設立間もない1923年（大正12年）には10教室が増築され、校名も「高田第三尋常小学校」と改められました。

昭和に入り、1931年（昭和6年）には校歌が制定され、学校のアイデンティティが確立されていきます。1932年（昭和7年）10月1日には、北豊島郡高田町が東京市に編入されたことに伴い、「東京市高田第三尋常小学校」と名称が変更されました。時代は戦争へと向かい、1941年（昭和16年）には国民学校令により「東京市高田第三国民学校」となります。さらに、1943年（昭和18年）7月1日には東京府と東京市が統合し東京都が発足したことで、「東京都高田第三国民学校」と改称されました。この頃、学校にプールが完成しています。

戦局が悪化するにつれ、1944年（昭和19年）からは学童疎開が始まり、多くの子どもたちが故郷を離れることになります。そして、1945年（昭和20年）には戦災に見舞われ、惜しくも校舎が全焼してしまいました。授業は、近隣の高田第一国民学校や第五国民学校の教室、講堂を借りて続けられました。

終戦後、学校の復興が急がれます。1947年（昭和22年）には新しい校舎が完成し、同年4月には学制改革に伴い、現在の校名である「豊島区立高南小学校」へと改称されました。1948年（昭和23年）には最初の増築校舎が完成し、地域との連携を深めるPTAも発足しました。その後も、1949年（昭和24年）に2回目、1953年（昭和28年）に3回目の増築が行われ、施設の充実が進められました。1950年（昭和25年）には全教室にストーブが設置され、冬場の学習環境が改善されています。

1954年（昭和29年）には学校図書館が完成し、学びの環境がさらに豊かになりました。同年には校舎の改築（2階建モルタル造り）も行われています。1959年（昭和34年）にも校舎の改築と校庭の舗装化が実施されました。創立40周年を迎えた1962年（昭和37年）には記念式典が挙行され、旧校舎の取り壊しが完了したほか、校庭の地域への開放が始まりました。1966年（昭和41年）には体育館や音楽、図工、家庭、視聴覚といった特別教室が完成し、多様な学習ニーズに対応できるようになりました。

1971年（昭和46年）には創立50周年記念式典が行われました。1974年（昭和49年）には鉄筋3階建ての校舎が完成し、屋上にはプールが設置されました。1975年（昭和50年）には「おもいでの池」が作られ、学校に親しみやすい空間が加わります。1976年（昭和51年）には4回目の増築校舎が完成し、施設の拡充が続けられました。1977年（昭和52年）からはテレビによる校内放送が開始され、情報伝達の手段が多様化しました。

特筆すべき出来事として、1980年（昭和55年）には戦争により行われなかった第23回卒業式が改めて挙行されました。これは、歴史の困難を乗り越え、改めて区切りをつけるための意義深い行事でした。1981年（昭和56年）には創立60周年、1991年（平成3年）には70周年、1996年（平成8年）には75周年、2001年（平成13年）10月6日には80周年、2006年（平成18年）には85周年の記念式典がそれぞれ挙行されています。

施設の改修も継続的に行われ、1986年（昭和61年）には校庭の全面改装、1987年（昭和62年）には西校舎の改修工事が実施されました。1990年（平成2年）には中央校舎・東校舎の窓枠がアルミサッシ化され、全校舎の外壁塗装や屋上防水工事、フェンスの取り替えが行われました。また、体育館と飼育小屋も改築されています。その後も、プールの塗装工事や教室の改修工事が複数年にわたり行われました。2004年（平成16年）には校舎の耐震補強工事が完了し、安全性が向上しました。2005年（平成17年）には普通教室に冷暖房機が設置され、快適な学習環境が整備されました。2006年（平成18年）には校庭全面舗装修繕工事が完了しました。2008年（平成20年）には外壁、体育館屋根、屋上の改修工事が行われ、2009年（平成21年）には給食室と屋上プールが改修されるとともに、普通教室が1教室増設されました。2010年（平成22年）には廊下の改修工事が行われています。2011年（平成23年）10月15日には創立90周年記念式典が、2012年（平成24年）には体育館、理科室、図書室の改修が、2013年（平成25年）には普通教室が2教室増設され、西校舎トイレの改修も完了しました。

そして、2021年（令和3年）9月25日、本校は創立100周年の節目を迎え、記念式典が執り行われました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、在校生の出席見合わせなど、規模を縮小しての実施となりましたが、一世紀の歴史を祝う重要な式典となりました。

教育目標

高南小学校では、「キラキラ わくわく夢ちゅうっ子」を教育目標に掲げています。これは、知性を磨き、感性を豊かにすることで、子どもたちが夢に向かって意欲的に取り組む姿勢を育むことを目指しています。

通学区域と進学先

本校の通学区域は、豊島区の高田一丁目、二丁目、三丁目の全域です。卒業後、公立中学校への進学を希望する場合、主に豊島区立千登世橋中学校へ進学することになります。

周辺環境

学校は都心にありながらも、歴史的な寺院や公園などが点在する落ち着いた環境に位置しています。敷地内には豊島区立子どもスキップ高南が併設されており、放課後の児童の活動拠点となっています。隣接する金乗院をはじめ、周辺には多くの神社仏閣が見られます。また、シティテラス目白などの大規模マンションのほか、様々な集合住宅が立ち並んでいます。地域住民の交流の場である区民ひろば高南第一も近くにあります。交通アクセスとしては、東京都電車（都電）荒川線の学習院下停留場が最寄りです。学校のすぐ脇には東京都道305号芝新宿王子線（明治通り）が走り、交通の要所となっています。豊島区立高田公園など、緑を感じられる公園も周辺にいくつかあります。近隣には豊島区立千登世橋中学校や学習院大学（目白キャンパス、中・高等科）があり、教育機関が集積しています。学校付近を流れる神田川は、新宿区との区境線の一部をなしています。

アクセス

都電荒川線
学習院下電停より、徒歩数分。
都営バス
「白61」系統「鬼子母神前」停留所より、徒歩約6分。

教育目標

高南小学校では、「キラキラ わくわく夢ちゅうっ子」を教育目標に掲げています。これは、子どもたちが知的好奇心を輝かせ（キラキラ輝く知性）、豊かな感性を育み（わくわく高鳴る感性）、目標に向かって夢中になる（豊かな思いに夢ちゅうっ子）姿勢を育むことを目指しています。この目標のもと、児童一人ひとりが可能性を最大限に伸ばせるよう、教育活動が進められています。

通学区域と進学先

本校の通学区域は、豊島区の高田一丁目、二丁目、三丁目の全域です。この区域に居住する児童が通学します。卒業後、多くの児童は公立中学校へ進学しますが、その主な進学先は豊島区立千登世橋中学校となります。

周辺環境

学校は、歴史ある高田の地に位置し、文教地区としての性格も持ち合わせています。学校の敷地内には豊島区立子どもスキップ高南が併設されており、放課後児童の安全な居場所を提供しています。学校の隣には真言宗豊山派の金乗院があり、落ち着いた雰囲気を与えています。周辺地域には金乗院以外にも多くの寺社仏閣が点在し、歴史的な深みを感じさせます。近年は大規模なマンション建設も進んでおり、シティテラス目白などがその例ですが、古くからの住宅地と新しい集合住宅が混在するエリアとなっています。地域住民の交流拠点である区民ひろば高南第一も学校の近くにあります。

交通面では、東京都電車（都電）荒川線の学習院下停留場が学校からほど近く、都心へのアクセスに便利です。また、学校のすぐそばを東京都道305号芝新宿王子線（明治通り）が通っており、主要な幹線道路に面しています。緑地としては、豊島区立高田公園など複数の公園が周辺に点在し、子どもたちの遊び場や地域の憩いの場となっています。教育機関としては、進学先の豊島区立千登世橋中学校や、歴史と伝統のある学習院大学（目白キャンパス、中・高等科）が近隣に位置しており、学習意欲を刺激する環境と言えるでしょう。学校付近を流れる神田川は、東京都豊島区と新宿区の区境の一部を形成しています。

アクセス

都電荒川線
学習院下電停より、徒歩約数分（大塚駅前・王子駅前・荒川車庫前・三ノ輪橋方面行のりばから約155m、早稲田行のりばから約160m）。
都営バス
「白61」系統「鬼子母神前」停留所より、徒歩約6分（目白駅・練馬駅方面行のりばから約370m、新宿駅西口行のりばから約380m）。

これらの交通機関を利用して、学校へアクセスすることができます。

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