豊後高松藩

豊後高松藩の歴史

豊後高松藩（ぶんごたかまつはん）は、江戸時代に存在した藩で、豊後国に位置し、藩主は大給松平忠昭でした。藩庁は後に大分市となる高松陣屋に設置されました。以下では、藩主や歴史的な背景について詳しく解説します。

藩の設立と転封

寛永11年（1634年）、大給松平忠昭は丹波亀山藩から転封され、豊後国の速見・大分・直入・玖珠の4つの郡を治めることとなりました。転封時の知行は2万2千石で、これは忠昭にとって重要な政権の後ろ盾となりました。先代の藩主である日田藩主石川忠総の旧領や府内藩の預地を引き継ぐことになったのです。

最初の在所は亀川であり、この時期は亀川藩と名乗りましたが、翌年には大分郡の中津留に移転し、中津留藩を名乗りました。この中津留には、自身の居館を設け、町を形成しましたがこれが水害に見舞われ、再度の在所移転を希望するに至ります。

高松藩への変遷

寛永19年（1642年）には、大分郡の小路口へ移転し、高松という名称に改め、ここに新たに陣屋を構えました。この高松藩は、忠昭にとって新しい政権の基盤を意味し、藩の発展を図る重要な拠点となりました。

しかしながら、明暦2年（1656年）に忠昭の叔父である府内藩主日根野吉明が無嗣で逝去し、府内藩は断絶しました。そのため、明暦4年（1658年）には忠昭も府内藩に転封され、結果として高松藩は廃藩となります。引き続き、忠昭が所持していたのは中津留・花津留・今津留・萩原・牧の5つの村だけであり、残りの土地は全て幕府直轄地となり、高松陣屋は西国郡代の拠点の一つとして利用されました。

藩主と領地

豊後高松藩は大給松平家が譜代藩主として統治し、主な領地は豊後国の速見郡、大分郡、直入郡、滝口郡でした。それぞれの郡で、管理されていた村数は速見郡のみで6か村、大分郡46か村、直入郡12か村、玖珠郡11か村に及びました。藩は存続こそ短かったものの、地域の経済や政治に重要な役割を果たしました。

参考文献と外部リンク

豊後高松藩に関する研究や情報源として、『大分県史』や『大分市史』が参考資料に挙げられます。また、文化遺産オンラインでは、松平忠昭中津留屋敷の絵図や高松陣屋に関する資料が公開されており、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

このように豊後高松藩は、江戸時代において地元の政治や文化に深くかかわっていた藩であり、その歴史的背景を理解することで、地域の成り立ちや発展を感じることができます。

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