財部町

財部町（たからべちょう）

財部町は、かつて鹿児島県曽於郡に存在した町です。現在の曽於市の一部にあたります。

地理

鹿児島県の北東部に位置し、県庁所在地の鹿児島市からは約63km離れています。北と東は宮崎県都城市に接し、南は末吉町、西は国分市、霧島町、福山町と隣接していました。町の総面積は115.72平方キロメートルでした。

歴史

1873年（明治4年）：廃藩置県により鹿児島県に属した後、一時的に都城県に編入されました。
1889年（明治22年）4月1日：財部郷一帯の下財部村、南俣村、北俣村が合併し、東囎唹郡財部村として誕生しました。
1897年（明治30年）4月1日：東囎唹郡が南諸県郡と統合され、囎唹郡となりました。
1926年（大正15年）：町制を施行し、財部町となりました。
1972年（昭和47年）4月1日：囎唹郡が曽於郡に改称されました。
1976年（昭和51年）：町制施行50周年記念式典が挙行され、町民憲章が制定されました。
2005年（平成17年）7月1日：隣接する末吉町、大隅町と合併し、曽於市となり、財部町は消滅しました。

町名の由来

町名の由来は、敏達天皇の時代に遡ります。豊穣を祈願し、日の御子とされる穀霊を招き、朝日が直射する聖地で収穫された稲を供えて祀る儀礼を司る日奉部が置かれました。この日奉部が後に「財日奉部」と呼ばれるようになり、これが「財部」の起源とされています。

主な産業

農業

水稲、茶、サトイモ、かぼちゃなどが生産されていました。焼酎ブームの影響で、甘藷の生産が増加しました。

畜産業

肉用牛の生産が中心で、全農業所得の半分を占めていました。その他、養鶏や養豚も行われていました。

林業

人工林の面積が町全体の64%を占め、県内一の人工林率を誇っていました。

地域

学校教育

小学校
財部町立財部南小学校
財部町立財部小学校
財部町立財部北小学校
財部町立中谷小学校

中学校
財部町立財部南中学校
財部町立財部中学校
財部町立財部北中学校

高等学校
鹿児島県立財部高等学校

電話

市外局番は、宮崎県都城市と同じ（0986）でした。

交通

鉄道

九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線が町内を通り、以下の駅がありました。
財部駅
北俣駅
大隅大川原駅

道路

高速道路
東九州自動車道：末吉財部インターチェンジ

一般国道
国道10号

主要地方道
宮崎県道・鹿児島県道2号都城隼人線

道の駅

道の駅たからべ

観光・史跡

観光スポット

大川原峡 - 悠久の森
桐原の滝
白鹿岳（曽於郡で一番標高の高い山）
溝ノ口洞穴 - 国の天然記念物

史跡

龍虎城跡

その他

大日本帝国陸軍第57軍司令部が、第二次世界大戦末期の昭和20年（1945年）4月8日に編成され、第16方面軍隷下として、鹿児島県財部町城山に置かれました。連合軍の九州南部上陸に備えていましたが、連合軍の上陸はなく、当地で終戦を迎えました。

関連項目

日本の廃止市[[町村]]一覧
* 鹿児島県の廃止市[[町村]]一覧

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