賀来駅:大分市の歴史と変化を刻むローカル駅
大分県大分市賀来北三丁目に位置するJR九州
久大本線の賀来駅は、長きに渡り地域住民の足として親しまれてきたローカル駅です。
1915年(
大正4年)の大湯鉄道の駅として開業以来、幾多の変遷を経て現在に至ります。本稿では、賀来駅の歴史、駅舎構造、利用状況、周辺環境などについて詳細に解説します。
開業から現在まで:歴史の軌跡
賀来駅は、
1915年(
大正4年)
10月30日、大湯鉄道の駅として開業しました。その後、
1922年(
大正11年)
12月1日に国有化され、
鉄道省の駅となりました。輸送手段の変化や時代の流れとともに、
1962年(
昭和37年)
10月1日には貨物輸送を廃止、
1971年(
昭和46年)
2月10日には
無人駅化、同月20日には荷物扱いも廃止されました。
1987年(
昭和62年)
4月1日の
国鉄分割民営化により、
九州旅客鉄道(JR九州)の駅となりました。近年では、
2012年(平成24年)
12月1日からICカード
SUGOCAの利用が可能になっています。
簡素ながらも機能的な駅舎
賀来駅は、単式ホーム1面1線を有する
地上駅です。駅舎は存在せず、
自動券売機と係員対応窓口が設置されています。
SUGOCAは利用できますが、チャージや購入はできません。
無人駅化後は簡素な構造となりましたが、必要最低限の機能は確保されています。
昭和50年台後半まで存在した対向式ホームの2番線は、現在は撤去されています。
利用状況の変遷:地域の移り変わりを反映
賀来駅の利用状況は、時代の変化を如実に反映しています。
1965年(
昭和40年)度の年間乗車人員は約19万3千人で、貨物や手荷物、小荷物の取扱いもありました。しかし、自動車の普及や社会情勢の変化により、利用者は減少傾向にあります。2015年(平成27年)度の乗車人員は約21万人で、定期利用者と不定期利用者の比率にも変化が見られます。近年は、近年の利用状況の正確なデータは公開されていませんが、周辺地域の開発状況や人口動態と合わせて、更なる変化が予想されます。
駅周辺:生活圏と教育機関の拠点
賀来駅の周辺には、生活に密着した施設が多く存在します。駅正面向かい側には児童公園があり、地域住民の憩いの場となっています。かつては、
別府大学大分キャンパスへのスクールバスが発着していましたが、2017年3月31日をもって廃止されました。その他、大分賀来郵便局、賀来公園、賀来神社、イオン賀来ショッピングセンター(ホームワイドプラス賀来店、マックスバリュ賀来店など)、
大分県自動車学校、
大分大学挾間キャンパス(旧・大分医科大学)、
別府大学大分キャンパス、
大分市立賀来小中学校などが周辺にあります。これらの施設の存在は、賀来駅が地域社会の中核を担っていることを示しています。
接続路線とアクセス
賀来駅は、
久大本線上、
豊後国分駅と
南[[大分駅]]の中間に位置しています。周辺にはバス路線も存在しており、車、バスと複数の交通手段でアクセスが可能です。
まとめ:未来へ繋がる歴史
賀来駅は、長年に渡り地域社会を支えてきた歴史と、現代の生活圏を反映した姿を見せています。
無人駅化後も、地域住民にとって重要な交通拠点として機能し続けており、その存在は、地域の生活や歴史と深く結びついています。今後も、賀来駅が地域の活性化に貢献し続けることを期待しています。