赤松則尚

赤松則尚 (あかまつ のりなお / のりひさ)

赤松則尚は、室町時代中期に生きた武将です。父は赤松祐尚（祐之）。嘉吉の乱の首謀者である赤松満祐は伯父にあたります。

生涯

嘉吉の乱において、則尚は伯父である満祐に従い、播磨国で幕府軍と戦いました。しかし、満祐が自害すると、則尚は播磨から逃亡し、各地に潜伏しながら赤松家の再興を目指します。

文安元年（1444年）には、赤松満政や赤松祐則らと共に、赤松氏の故地である播磨奪還を目指して挙兵しますが、播磨を与えられていた山名持豊（山名宗全）によって打ち破られます。その後は潜伏生活を送っていましたが、阿波国守護の細川持常に庇護され、叔父の赤松則繁を討ち取ったことで、持常と政所執事の伊勢貞国から播磨返還を約束されます。しかし、宗全がこれを拒否。細川勝元の仲介によって播磨を獲得することはできませんでしたが、赦免され幕府へ出仕するようになりました。

享徳3年（1454年）、宗全と対立する8代将軍足利義政が山名討伐を命じます。勝元の取り成しでこの命令は中止され、義政は宗全を幕政から遠ざけて但馬への蟄居を命じました。この状況を好機ととらえた則尚は、一族や遺臣を集めて播磨で再び挙兵します。しかし、享徳4年（1455年）春までに山名軍によって居城である檀徳山城を落とされ、反乱は鎮圧。則尚は備前国へと敗走します。

しかし、山名軍の追跡は厳しく、備前の鹿久居島において一族と共に自害。享年31歳という若さでした。則尚の首級は法雲寺に晒されたと伝えられています。

脚注

石田晴男『戦争の日本史9 応仁・文明の乱』吉川弘文館、2008年

関連作品

テレビドラマ『花の乱』（1994年、演：小林大介）

関連項目

* 有馬元家 - 摂津有馬氏当主で足利義政側近。弟2名が則尚と共に自害したとされる。

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