趙延俊

趙延俊について

趙延俊（チョ・ヨンジュン）は1937年9月生まれの朝鮮民主主義人民共和国の政治家であり、彼の名前は数々の重要な役職と関連して知られています。彼は朝鮮労働党中央委員会の政治局員候補で、検閲委員会の委員長、そして組織指導部の第一副部長を歴任してきました。

教育背景と初期のキャリア

趙延俊は金日成総合大学で政治経済学の学位を取得し、卒業後は大学の上級教員として教育に従事しました。その後、党中央委員会の指導員として活動し、咸鏡南道の書記、さらには党中央委員会の副部長に就任しました。こうした職務を通じて、彼は北朝鮮政界における実力者としての道を歩むことになりました。

出世と権力の掌握

2012年1月、趙延俊は党中央委員会の組織指導部第一副部長に就任し、同年4月の第4回党代表者会では政治局員候補に選出されました。彼は崔竜海とともに張成沢の支持を受けて地位を高めていきましたが、2013年の張成沢処刑事件では崔と共に彼を追い落とす活動をしたとされています。具体的には、彼が張の不正行為に関する資料を集め、金正恩や他の権力者に対して彼を排除するよう提言したという噂もあります。

さらなる出世と影響力

趙延俊は2013年12月17日の金正日追悼大会に出席し、その際には金永南や金基南などの長老と前列に並んで座っていましたが、2年前の金正日国葬では名前が名簿に載っていなかったことから、彼の出世は異例のものであったと考えられます。2014年3月には第13期最高人民会議代議員選挙で代議員に選出され、その結果、さらなる影響力を増しました。

2015年10月には、朝鮮労働党創建70周年の中央報告大会において、党の組織指導部における序列が確認され、趙延俊はその中で第18位に位置づけられました。これにより、彼は北朝鮮の重要な政治的役割を持つ存在となりました。

国際的な評価と制裁

2016年には彼の指導するもと、北朝鮮の人権状況が国際的に問題視され、彼は脱北者を処刑した責任者としてアメリカ合衆国の制裁対象となりました。このように、趙延俊の政治的行動は国内外での評価だけでなく、制裁の対象ともなり、彼の影響力を一層強める結果となったのです。

2017年10月には朝鮮労働党中央委員会の第7期第2回総会で検閲委員会の委員長に就任し、重要な役割を果たしていることが確認されました。彼の政治キャリアは様々な角度から検証され続けており、北朝鮮における彼の影響力は依然として無視できないものです。

結論

趙延俊は、越えるべき障害が多い北朝鮮の政界において、自己の地位を確立し、影響力を拡大してきた重要な政治家です。彼の動向に注目することは、北朝鮮の政治的状況を理解するうえで欠かせない要素となるでしょう。

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