近鉄デ1形電気機関車

近鉄デ1形電気機関車

近鉄デ1形電気機関車は、近畿日本[[鉄道]]（近鉄）が所有していた電気機関車です。1944年6月1日に近鉄が発足した際、前身となった各事業者の様々な小型電気機関車をまとめてデ1形に統一しました。そのため、デ1形はデ1からデ9までの9両が存在しますが、大きく分けて4つの種類があります。

デ1・2

これらは、1927年に川崎造船所で製造された伊勢電気[[鉄道]]501形501・502がルーツです。関西急行鉄道時代の1941年の形式変更でデ1形1・2となりました。

主に名古屋線や養老線で運用されていましたが、1959年に名古屋線が標準軌に改軌されると、1は養老線へ転籍しました。その後、1971年に廃車となっています。一方、2は標準軌に改造され、塩浜工場で入換用として運用されましたが、1975年に廃車となりました。

デ3・4・5

これらの車両は、1923年から1924年にかけてスイスのブラウン・ボベリ社から輸入された吉野[[鉄道]]1 - 3です。製造当初は、車体正面の機械室が2つに分かれ、中央に通路があるという特徴的な外観でしたが、1951年に通常の凸形に改造されました。

近鉄ではデ1形3 - 5に改番され、主に南大阪線や吉野線で貨物列車を牽引していました。1959年に標準軌に改造され、大阪線に転属し、デ81形81 - 83に改番されました。その後、1970年にはデ35形35 - 37に再度改番され、主に工事用列車を牽引していましたが、1976年に全車が廃車となりました。

主要諸元（原形）

全長：9,500mm
全幅：2,650mm
屋根高：3,400mm
電気方式：直流1500V（架空電車線方式）
軸配置：B-B
主電動機：44.1kW×4基

デ6・7

1923年に日本車輌製造で製造された揖斐川電気1・2がルーツです。車体は日本車輌製造製、機器は芝浦製作所製で、箱型の車体が特徴です。

1928年に揖斐川電気の鉄道部門が養老電気鉄道へ譲渡され、翌年伊勢電気[[鉄道]]が養老電気鉄道を合併すると、506形506・507に改番されました。その後、1941年にデ1形6・7に改番されています。終始養老線で運用され、1971年に廃車となりました。

主要諸元

全長：10,589mm
全幅：2,454mm
全高：3,740mm
自重：32.0t
電気方式：直流1500V（架空電車線方式）
軸配置：B-B
主電動機：SE-102M形（85.8kW）×4基

デ8・9

1926年に伊賀電気鉄道の電化に伴い川崎車両で製造されたデ1・2です。凸形の車体が特徴です。

近鉄ではデ1形8・9に改番された後も伊賀線で運用されましたが、9が1967年、8が1975年までに廃車されました。

主要諸元

全長：8,436mm
全幅：2,600mm
全高：3,677mm
自重：20.0t
電気方式：直流1500V（架空電車線方式）
軸配置：B-B
主電動機：K7-735A形（56.0kW）×4基

関連項目

近畿日本[[鉄道]]
伊勢電気[[鉄道]]
吉野[[鉄道]]
揖斐川電気

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