迷える百合達〜Romance of Scarlet〜

黒夢『迷える百合達 〜Romance of Scarlet〜』

『迷える百合達 〜Romance of Scarlet〜』は、日本のロックバンド、黒夢が発表したメジャーデビューアルバムである。1994年にEMIミュージック・ジャパンからリリースされた。

概要

本作は、黒夢がインディーズ時代から築き上げてきた音楽性を、より洗練された形で表現した作品として評価されている。耽美的な歌詞や、ヘヴィなギターサウンド、そして清春の独特なボーカルが融合し、黒夢ならではの世界観を確立している。

初回盤はデジパック仕様で発売された。1998年に再発された際には、ジャケットが白地に黒文字でタイトルとアーティストロゴのみというシンプルなデザインに変更されている。

収録曲の中には、ライブで定番となっていた楽曲も含まれている。「romancia」は、長年にわたりライブのアンコールやラストを飾る曲として演奏された。「棘」は、2009年の清春のソロツアーで約10年ぶりに演奏され、2014年には黒夢としても演奏された。

「百合の花束」は、インディーズ時代に渋谷公会堂で無料配布されたシングルにアコースティックバージョンが収録されていた楽曲。本作にはバンド演奏で収録されている。ちなみに、仮タイトルは「血の雨」だった。

「autism -自閉症-」について

「autism -自閉症-」は、「自閉症」をテーマにした楽曲だが、その内容が「自閉症」の意味を取り違えているとして、自閉症協会からクレームが寄せられた。そのため、再発盤からはカットされている。この影響で、関連作品が一時的に販売停止となった。活動停止後に発売されたメジャー音源集『黒夢BOX』にも、本作のみ収録されなかった。2009年にデジタルリマスタリング・SHM-CD仕様で再発された際も、同曲は未収録となっている。しかし、楽曲そのものが完全に規制されたわけではなく、一部のカラオケボックスでは配信されており、歌詞検索サイトでも検索可能である。2014年には、男性限定ライブで久々に演奏された。

収録曲

[曲名一覧]

参加ミュージシャン

清春: Vocals
臣: Guitar
人時: Bass
Hiro: Drums
そうる透: Drums
佐久間正英: Composition (トラック1 & 12) & computer programing

脚注

[脚注のリスト]

本作は、黒夢の初期の代表作として、現在も多くのファンに愛されている。彼らの音楽性を知る上で、重要な作品と言えるだろう。

もう一度検索