逢隈橋 (福島市)

逢隈橋の詳細な紹介

逢隈橋（おおくまばし）は福島県福島市に位置し、阿武隈川をまたぐ重要な道路橋です。この橋は福島県道51号霊山松川線の一部であり、飯野町や松川町を結ぶ役割を果たしています。具体的には、橋の東側は飯野町の境界付近、西側は松川町に位置しています。この場所は、伊達郡川俣町と福島市の飯野地区を繋ぐ重要な交通路となっており、国道4号福島南バイパスや市内の松川地区へのアクセスも提供しています。

橋の基本情報

逢隈橋は全長163.205メートルで、最大支間長は130.0メートルです。幅員は10.5メートルで、車道の幅は6.5メートルです。この橋の構造は、鋼単純鈑桁橋と鋼下路式ローゼ橋の併用型となっており、特に下流側の阿武隈川を渡る部分はローゼ橋形式になっています。橋梁の完成は2017年4月25日で、建設には横河ブリッジや三井造船鉄鋼エンジニアリング、東開工業特定共同事業体が関わりました。

この橋の特つ続きは、鋼合金と特別設計の鉄塔を利用しており、建設にはケーブルクレーンベント工法やケーブルエレクション直吊工法が採用されました。特にアーチ部分や桁部は茶色く塗装され、周囲の自然と調和した美しい外観を持っています。また、高さ49.6メートル、支間長228.2メートルの新型鉄塔が設置され、当時国内最大規模のものであることから、この橋の技術的な側面も注目されています。

橋の歴史

逢隈橋の初代橋は1884年に開通した木製の橋で、全長は約89メートルでした。この当時、橋が開通することで鮎滝渡船場が廃止され、街道のルートが変更されました。歴史的には、相馬街道と呼ばれる重要な交通路の一部として、立子山村を経由し川俣に至るルートが取られていたことに由来しています。

その後、橋は度々の洪水によって損傷を受け、1901年には二代目の木鉄混合トラス橋が架けられました。しかし、大正時代からは松川と川俣を結ぶ馬車が運行されるようになり、国鉄川俣線の開通に伴ってその役割が変わることになります。1958年には三代目のPC桁橋が完成し、自動車交通に供されてきましたが、交通量の増加に伴い橋の幅員が狭くなってしまい、さらなる改修が必要とされました。

そのため、2004年からは市町村合併支援道路整備事業の一環として、逢隈橋を含む全長1200メートルの区間での線形改良が実施され、2017年に新しい橋梁が開通しました。旧道は2018年に市道に移管され、現在の形に至っています。

橋の名前の由来

橋名の「逢隈」は、阿武隈川の旧名に由来するとされ、周辺地域、特に阿武隈川河口付近に存在するJR常磐線の逢隈駅とも関連性があります。また、同名の橋梁が他にも存在することから、この地域の歴史的・文化的なつながりも感じられます。

隣接する橋

新飯野橋（上流）
逢隈橋（福島市）
* 上蓬萊橋（下流）

逢隈橋は、地域の交通網の一端を担い、周囲の自然景観にも溶け込んだ美しい構造物として、多くの人々に利用されています。

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