道の駅かみしほろ

道の駅かみしほろ（みちのえきかみしほろ）

北海道河東郡上士幌町に設けられた「道の駅かみしほろ」は、主要道である国道241号に面した地域交流と観光の拠点施設です。「四季風路（しきふうろ）バルーンのふるさと」をキャッチコピーに掲げ、この地域ならではの魅力発信と賑わい創出を目指しています。

歴史

道の駅かみしほろの歩みは、2015年に国土交通省から重点「道の駅」候補として選定されたことから始まります。地域の重要な拠点としての期待を背負い、整備が進められました。2018年には、道の駅の運営に加え、町内の観光名所であるナイタイ高原牧場レストハウス「ナイタイテラス」の運営も一体的に担う観光地域商社「株式会社karch（カーチ）」が設立され、地域全体の観光振興を推進する体制が整えられました。そして、2019年には地域の特色を捉えたキャッチコピーが決定。2020年には正式に道の駅として登録を受け、開業に至りましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、開業時期が当初の予定から延期されるという出来事もありました。

施設機能と特徴

道の駅かみしほろは、単なる休憩施設にとどまらない、多岐にわたる機能を備えています。特筆すべきは、無停電設備を有している点です。これにより、地震などの災害発生時には地域住民や来訪者にとって重要な防災拠点としての役割を果たすことが可能となっています。また、都市部との交流を促進するための拠点としての機能も重視されており、ふるさと納税に関する情報提供や手続き、移住相談、さらには職業紹介といったサービスをワンストップで行える窓口が設けられています。これにより、町への関心を高め、新たな人の流れを生み出すことに貢献しています。

敷地内には、上士幌町が「バルーンのふるさと」と呼ばれるゆえんともなっている熱気球に関する施設やアクティビティも用意されています。来訪者はここで熱気球の体験搭乗を楽しむことができ、上士幌町の広大な自然を空から眺める貴重な経験を得られます。その他にも、特産品の直売所、地域の魅力を紹介するふるさと展示スペース、広々としたドッグラン、熱気球に関連するバルーンフィールドなど、多様なニーズに応える施設が揃っています。

駐車場・設備

大規模な駐車場を備えており、普通車265台、大型車12台、キャンピングカー10台、二輪車19台の合計306台の車両を収容できます。また、環境に配慮したEV充電器（急速充電器1台）も設置されており、電気自動車の利用者も安心して立ち寄れます。トイレは24時間利用可能で、23器が備えられています。公衆電話も設置されており、緊急時などにも対応可能です。

館内施設

館内には、地域の旬の食材を使った料理を提供するレストラン「La table de KAMISHIHORO」、焼きたてのパンを提供する「トカトカ」、ソフトクリームなどの軽食を提供する「UC STAND」、サンドイッチ専門店の「THE SAND」といった飲食店や軽食コーナーがあります。さらに、地元の新鮮な農産物や特産品を扱う「上士幌特産品直売所」では、上士幌町の豊かな恵みをお土産として購入できます。総合案内所では、施設の利用方法や周辺観光の情報提供が行われています。

アクセス

道の駅かみしほろは、国道241号、国道273号、北海道道337号上士幌士幌音更線が交わる交通の要衝に位置しています。公共交通機関を利用する場合は、北海道拓殖バスまたは十勝バスの「道の駅かみしほろ」バス停で下車すると便利です。空路を利用する場合、とかち帯広空港からは車で約1時間30分、たんちょう釧路空港や新千歳空港からも車で約2時間30分程度でアクセス可能です。広域からの観光客にとっても立ち寄りやすい立地となっています。

道の駅かみしほろは、休憩施設としての役割はもちろん、地域の情報発信、防災機能、そして交流促進といった多角的な機能を持つ、上士幌町の活性化に欠かせない重要な施設です。

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