釧路空港

釧路空港（たんちょう釧路空港）

釧路空港は、北海道釧路市にあり、第4条第1項第6号に基づく国管理空港として指定されています。その施設の一部は白糠町にまたがっており、愛称として「たんちょう釧路空港」が用いられています。この空港は、釧路市の中心部から北西約20kmの丘の上に位置し、近隣には釧路湿原国立公園、阿寒摩周国立公園、厚岸霧多布昆布森国定公園など、自然に恵まれた環境が特徴です。

概要と施設

滑走路は、17/35の方向に向かって2,500mの長さを持ち、一部は高さ50mの土盛の上に造られています。また、全長にわたって平行誘導路が整備されており、計器着陸にも対応しています。特に、滑走路17には計器着陸装置（ILS）が設置されており、安全な離着陸をサポートしています。

空港は海岸から約5km離れているため、冷たい親潮の影響で夏場は霧が発生しやすく、1970年には超短波全方向式無線標識（VOR）が設置されました。これに続き、1973年にはILSが導入され、1995年には地方空港として初めてILSカテゴリーIIIAによる運航が開始されました。これにより、霧や悪天候による欠航が大幅に減少しています。さらに2006年には、ILSカテゴリーIIIBの運用が開始され、主要な航空機が濃霧でも離着陸可能になりました。しかし、他の空港との路線では小型プロペラ機が多く運航されているため、依然として霧による欠航率が高い状況です。

2024年4月からは進入・ターミナルレーダー管制が導入され、新千歳[[空港]]の事務所からのレーダー管制が行われる予定です。これにより、より効率的な空域管理が期待されています。国際便の就航に関する体制は、税関、出入国管理、検疫がそれぞれの機関によって行われており、厳格な管理が行われています。

利用者数と発着統計

2018年度の年間利用者数は、国内が773,924人、国際便が1,095人で、合計775,019人となっています。発着便数や貨物数については、年度によって変動がありますが、他の近隣空港と競争しながら安定した運営が行われています。

沿革

釧路空港は、1957年に運輸省によって公共用空港として設置が告示され、1961年に1,200mの滑走路を持つ空港として開港しました。以来、滑走路の延長や整備が続き、1973年にはILSを導入し、1988年には平行誘導路が供用開始されました。1995年にはILSカテゴリーIII Aの運用が開始され、さらに2006年にはカテゴリーIII Bの運用が行われるようになりました。近年では、各種工事や民営化の進展により、ターミナルビルの運営が行われています。

空港内部の施設は、ターミナルビルが地上3階建てで、様々な航空会社のカウンターや国際線の入国検査場が設けられています。レンタカーサービスも充実しており、利用客の利便性を図っています。周辺には観光名所が多数あり、アクセスも良好ですが、今後のさらなる発展が期待されています。

アクセス

釧路空港へのアクセスは、空港連絡バスや一般路線バスがあり、釧路市内や周辺の観光地との接続が便利です。将来的には道東自動車道の釧路空港ICも建設中で、さらなる交通利便性が向上する見込みです。

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