那比本宮神社

那比本宮神社とは

岐阜県郡上市の那比本宮神社（なびほんぐうじんじゃ）は、高賀山信仰の重要な拠点であり、高賀山を巡る信仰の一部を成しています。高賀山六社のひとつとして知られるこの神社は、かつて「岩屋本宮」とも呼ばれていました。高賀山の美しい自然環境に囲まれ、宮ヶ洞谷を遡った場所に位置しています。

歴史的背景

この神社の起源は、平安時代にさかのぼります。高賀山に現れた妖怪、「さるとらへび」を退治するために、朝廷から派遣された藤原高光によって創建されたとされています。このことが高賀宮記録にも記されており、神社の名前は高賀山を挟む形で高賀神社と対になるために「本宮」と名付けられたという伝承があります。

歴史の中で、多くの宝物を所蔵していましたが、室町時代に起きた山津波によってその多くが失われてしまいました。しかし、戦国時代から江戸時代にかけて、郡上八幡城主の遠藤慶隆によって社殿が再建され、現在の姿となっています。

文化財と象徴

那比本宮神社には五輪塔や宝篋印塔といった貴重な文化財があり、これらは岐阜県の重要文化財に指定されています。これらの塔は、神社とその信仰にまつわる深い歴史を物語っています。また、神仏習合が行われていた時期の名残を感じることができる場所でもあります。

高賀山六社

高賀本宮神社は高賀山を取り囲む「高賀山六社」の一社としてその地位を確立しています。高賀山六社は、高賀山とその周辺の山々に点在しており、瓢ケ岳や今渕ケ岳、片知山などが含まれますかつては「六社めぐり」と呼ばれる1日に6つの神社を巡る巡礼が行われており、信者たちは尾根を歩く苦行に取り組んでいました。

高賀山六社には以下の神社が含まれています：

• - 高賀神社（岐阜県関市）
• - 那比新宮神社（岐阜県郡上市）
• - 那比本宮神社（岐阜県郡上市）
• - 星宮神社（岐阜県郡上市）
• - 瀧神社（岐阜県美濃市）
• - 金峰神社（岐阜県美濃市）

まとめ

那比本宮神社は、高賀山の霊的な中心としてだけでなく、その歴史的、文化的な価値においても重要な役割を果たしています。その美しい自然環境と共に、訪れる人々に深い感動を与える聖地であり、信仰の象徴として今日も多くの人々に親しまれています。安全で平和な神社であり、訪れる際にはその神聖な雰囲気を感じることができることでしょう。

もう一度検索