那珂 (軽巡洋艦)

軽巡洋艦那珂 (なか)

那珂は日本海軍の阿賀野型軽巡洋艦で、川内型の3番艦です。艦名は栃木県と茨城県を流れる那珂川に由来しています。艦内には、大洗磯前神社が祀られており、戦没した乗組員を追悼する忠魂碑も備えています。

建造の背景

1921年に、二等巡洋艦として川内型が計画され、その中に那珂が含まれていました。1925年に進水し、同年11月には就役。艦首の形状がスプーン型からダブル・カーブド型に改められるなどの改設計が施されました。

活動の歴史

太平洋戦争が始まると、那珂は1941年に第四水雷戦隊の旗艦として活動を開始しました。最初の重要な任務として、クリスマス島攻略作戦に参加。1942年4月には軽巡洋艦阿賀野の救援にも出動しましたが、ングアターレに艦載機に攻撃された際に損傷を受けました。

1944年2月、那珂は軽巡洋艦阿賀野の救援任務に向かう途中、トラック島空襲を受け、航空機の攻撃によって沈没しました。艦長を含む多くの乗組員が戦死し、艦艇は艦籍から除かれました。

主要事件

南太平洋戦争での活動は数々の歴史的事件に富んでいます。特に、美保関事件や第四艦隊事件では、事故が発生し、艦隊の指揮に影響を与えました。特に1927年の美保関事件では、夜間演習中に神通と衝突事故が発生し、多数の死傷者を出しました。

さらに、那珂は太平洋戦争の緒戦において輸送任務に従事し、アメリカ軍との接触を持つことになりました。1941年から1944年の間には、ダバオ、リンガエン湾、バリクパパンなど、数多くの戦闘と輸送作戦に参加しました。

沈没の記録

1944年2月、那珂はトラック島の空襲を受け、連続して飛来した敵機の攻撃を受けました。艦の中央部分に爆弾と魚雷が命中し、大破してしまいます。艦の船体が浸水し、乗組員は退艦を余儀なくされました。その結果、艦は沈没し、約240名の戦死者を出しましたが、210名の乗組員は後に救助されました。

那珂の沈没は、川内型軽巡洋艦全体の喪失を意味し、日本海軍の歴史の中で重要な出来事とされています。

まとめ

艦内に祀られた神社には、那珂の海没日である2月17日に慰霊祭が行われています。那珂はその歴史的背景、戦いの経験から、その名は海軍の歴史に深く刻まれました。

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