鄭大炫

鄭 大炭（チョン・デヒョン）の軌跡

鄭大炭（チョン・デヒョン）は、1978年11月10日生まれの韓国人元プロ野球選手で、主に投手として知られています。全羅北道群山市に生まれた彼は、プロ野球界で数々の栄光を手にしてきました。特に、彼の経歴は国際大会での成功で彩られており、2000年のシドニーオリンピックでは銅メダルを獲得し、翌2008年の北京オリンピックでは金メダルをもたらしました。

大学時代とプロ入り前

鄭は大学生時代にシドニーオリンピックの韓国代表として唯一のアマチュア選手に選ばれました。この大会では、アメリカ合衆国との試合で先発投手として登板し、6回3分の1を投げて無失点に抑える素晴らしいパフォーマンスを見せました。この試合は彼のキャリアのターニングポイントとなり、オリンピックでの活躍により兵役の免除も得ました。

SKワイバーンズでの活躍

オリンピック後の2001年にSKワイバーンズに入団した鄭は、ここでの成長を遂げました。2005年は怪我でリハビリに費やすことがありましたが、2006年には第1回WBCの代表に選出されました。2007年には、抑え投手として韓国シリーズでの優勝に貢献し、胴上げ投手となりました。北京オリンピックではリリーフとして重要な役割を果たし、特に決勝戦では緊急登板し、勝利をもたらしました。

2008年のアジアシリーズでは残念ながら調子を崩し、試合での結果は振るわなくなりました。2009年には再びWBCに選出されましたが、戦略上の理由で出番は限られました。しかし、シーズン中には中継ぎとしての役割で活躍し、再び名を挙げました。

ロッテ・ジャイアンツ時代

2011年、鄭はフリーエージェントとなりロッテ・ジャイアンツに移籍しました。この年、彼は再び膝の手術を受けたものの、後に登板機会を得て、ポストシーズンでも力を発揮しました。2015年のWBSCプレミア12では韓国代表として優勝に貢献し、特に決勝戦でのパフォーマンスが評価されました。

引退とその後

2017年には一軍登板がなく、その年に現役を引退しました。引退後は、コーチへの道を歩み、2018年からは埼玉西武ライオンズで研修を受け、2019年に東義大学校のコーチに就任しました。2024年からはサムスン・ライオンズの二軍監督を務める予定です。

プレースタイル

鄭の特筆すべき技術はアンダースローから繰り出す130km/h台の速球とシンカーです。彼は、中南米の選手たちに対して強い投手として知られ、ニックネームは「女王蜂」と称されています。彼の投球スタイルは国際舞台での成功を助け、多くの若い選手たちの手本となっています。今後の指導者としての彼の活動にも大いに期待が寄せられています。

もう一度検索