鄭州

鄭州（ていしゅう）

鄭州は、中国にかつて存在した州であり、現在の河南省鄭州市一帯に位置していました。その歴史は、南北朝時代から民国初年にかけて、数多くの王朝の変遷とともに変化してきました。

魏晋南北朝時代

鄭州の前身は、東魏の天平年間に設置された北豫州であると『太平寰宇記』に記されています。556年（天保7年）に北斉によって北豫州は廃止されましたが、578年（宣政元年）には北周により滎州が置かれました。

隋代

581年（開皇元年）、隋によって滎州は鄭州と改称され、2郡6県を管轄しました。605年（大業元年）に汴州が廃止されると、その管轄県が鄭州に移管されています。しかし、607年（大業3年）に郡制が施行されると、鄭州は滎陽郡と改称され、下部に11県を管轄することとなりました。

唐代

621年（武徳4年）、唐が王世充を平定すると、滎陽郡は再び鄭州と改められました。その後、742年（天宝元年）には再び滎陽郡と改称されましたが、758年（乾元元年）には滎陽郡は鄭州の称にもどされました。唐代の鄭州は河南道に属し、管城・滎陽・滎沢・中牟・新鄭・原武の6県を管轄していました。

宋代

北宋時代、鄭州には奉寧軍節度が置かれました。鄭州は京西北路に属し、管城・滎陽・滎沢・新鄭・原武の5県を管轄していました。金の時代には、鄭州は南京路に属し、管城・滎陽・滎沢・密・河陰・汜水・原武の7県を管轄しました。

元代

元の時代、鄭州は汴梁路に属し、管城・滎陽・河陰・汜水の4県を管轄していました。

明代以降

明代になると、鄭州は開封府に属し、滎陽・滎沢・河陰・汜水の4県を管轄しました。1724年（雍正2年）には、清によって鄭州は直隷州に昇格しました。鄭州直隷州は河南省に属し、滎陽・滎沢・汜水の3県を管轄しました。しかし、1912年、中華民国によって鄭州直隷州は廃止され、鄭県と改められました。

このように、鄭州は時代とともにその名称や管轄地域を変えながら、中国の歴史の中で重要な役割を果たしてきました。

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