酒井忠寛 (伊勢崎藩主)

酒井忠寛は、寛文6年（1666年）に、当時「下馬将軍」と称され権勢を誇った大老・酒井忠清の三男として誕生しました。雅楽頭系酒井家支流の初代にあたります。

延宝6年（1678年）に叙任された後、天和元年（1681年）には兄である酒井忠挙から2万石を分与され、上野伊勢崎藩を立藩しました。これにより、忠寛は初代藩主となりました。

藩主として、忠寛は見附門番、大坂加番、日光祭礼奉行などの幕府における役職を歴任しました。これらの職務をこなしながら、藩政の基礎を固めることに尽力しました。具体的には、家老などの職制を整備し、藩の組織体制を強化しました。また、波志江沼や書上原の治水工事に力を注ぎ、領内の安定と発展に貢献しました。

元禄16年（1703年）11月8日、忠寛は38歳という若さでこの世を去りました。実子には女子しかいなかったため、西尾忠成の四男である酒井忠告を養子に迎え、家督を継がせました。

系譜

父母
父：酒井忠清
母：姉小路公景の娘
正室
安藤重博の娘
子女
娘2名
養子
* 酒井忠告（西尾忠成の四男）

酒井忠寛は、短期間ながらも伊勢崎藩の藩政基盤を確立し、その後の藩の発展に貢献した人物として評価されています。

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