酒井親愛

酒井親愛（さかい ちかよし）

酒井親愛は、元禄7年（1694年）に上野前橋藩の第6代藩主・酒井忠相の長男として生まれました。彼は雅楽頭系酒井家の12代目当主にあたります。

生涯

宝永5年（1708年）2月9日、父・忠相の死去に伴い、親愛は家督を継承しました。同年12月18日には、従五位下・雅楽頭に叙位・任官されました。しかし、当時親愛はまだ若年であったため、 фактическое управление藩政の実権は隠居していた祖父・忠挙が握り、執政として藩を পরিচালনাしました。

忠挙は宝永7年（1710年）、幕府に対し、前橋藩を近畿地方の先進地へ国替えするよう働きかけましたが、これは失敗に終わりました。当時の前橋藩は、利根川の度重なる氾濫により領内が荒廃し、前橋城すらも浸食の危機に瀕していました。財政状況も逼迫しており、国替えによってこの危機を脱する以外に方法はない、というのが藩首脳部の共通認識となっていたのです。

正徳2年（1712年）6月12日、親愛は初めて領国へ帰る許可を得ました。正徳4年（1714年）3月から4月にかけては、熱海へ湯治に出かけています。祖父・忠挙の記録によれば、親愛は病弱で短気な性格だったと伝えられています。

享保5年（1720年）4月13日、親愛は家督を養子の親本に譲り、隠居しました。そして、享保18年（1733年）3月1日に40歳でこの世を去りました。親愛の死によって、酒井重忠以来続いてきた男系の血筋は途絶えることとなりました。

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