酒田港駅

酒田港駅（さかたこうえき）

酒田港駅は、山形県酒田市南新町に位置する日本貨物鉄道（JR貨物）の貨物駅です。羽越本線貨物支線（通称：酒田港線）の終着駅であり、酒田港に面した庄内地方の鉄道貨物輸送の拠点として機能しています。

歴史

その歴史は古く、1915年（大正4年）に最上川駅として開業しました。当初は、一般大貨物と発送小荷物のみを取り扱っていました。

1915年（大正4年）4月25日：鉄道院酒田線（現在の陸羽西線の前身）支線酒田駅 - 当駅間開業に伴い最上川駅として開業。一般大貨物と発送小荷物のみ取扱い。
1924年（大正13年）4月20日：路線の再編により、羽越線の所属となります。
1941年（昭和16年）2月1日：酒田港駅に改称。
1954年（昭和29年）9月1日：小荷物の取扱を廃止し、貨物駅としての役割に特化します。
1965年（昭和40年）2月10日：独立駅となり、酒田港駅長が配置されます。これは、以前は酒田駅長が兼務していました。
1966年（昭和41年）10月1日：コンテナ貨物の取扱を開始し、輸送形態の多様化に対応します。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、日本貨物鉄道の駅となりました。

駅構造

酒田港駅は地上駅であり、酒田港に面した広大な構内を有しています。構内には、仕分け線群やコンテナホームが設けられ、効率的な貨物取扱を可能にしています。駅舎内には、JR貨物酒田営業所が入り、業務を行っています。

構内入換作業や酒田港線の貨物列車牽引のため、愛知機関区所属のDD200形ディーゼル機関車が常駐しています。

かつては、東北東ソー化学酒田工場への専用線が分岐し、化学薬品の発送が行われていました。他にも、食糧庁酒田倉庫や帝石テルナイト工業酒田工場、小野田セメント酒田サービスステーション、広島燃料興業などへ至る専用線も存在しました。

また、食糧庁倉庫や花王酒田工場の脇を通り大浜埠頭へ至る全長2.2kmの山形県営公共臨港線もありました。しかし、現在では公共臨港線から分岐する専用線はなく、公共臨港線自体も撤去される予定です。

取扱貨物

酒田港駅では、主に以下の貨物を取り扱っています。

コンテナ貨物：12ftコンテナが中心ですが、30ft海上コンテナも取り扱い可能です。
車扱貨物：駅構内の側線で私有貨車の解体が行われているため、廃車貨車の取扱いがあります。かつては、東北東ソー化学専用線発着の化学薬品も取り扱っていました。

また、産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の取扱許可も取得しています。

駅周辺

駅周辺には、以下の施設があります。

テルナイト酒田工場
太平洋セメント酒田南サービスステーション
東北東ソー化学酒田工場
* 酒田港郵便局

その他

1983年には、テレビドラマ『西部警察 PART-III』のロケ地として使用され、銃撃戦や爆破シーンなどが撮影されました。

隣の駅

日本貨物鉄道（JR貨物）

羽越本線

酒田駅 - 酒田港駅

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