里見京子 (さとみ きょうこ)
里見京子は、
1935年3月19日に
東京都で生まれた日本の女優および声優である。彼女は芸能界での長いキャリアを持ち、数々の作品に出演したことで広く知られている。夫は
作曲家の宇野誠一郎であり、家庭でも芸術を尊重する環境で生活してきた。
経歴
里見は、小学校時代に特に声で演じることに魅了され、小さなころの集団疎開での経験がそのきっかけとなった。教師が宮沢賢治の童話を朗読する際、心を打たれたという。そしてアナウンサーを志望し、実践女子短期大学に通う中で、1953年に東京放送劇団の5期生としてデビューを果たした。この同期には、人気
司会者として知られる
黒柳徹子や、女優の横山道代など、後に成功をおさめる仲間が含まれていた。
里見は、
俳優座養成所での学びを経て、1954年4月にラジオドラマ『
ヤン坊ニン坊トン坊』の主役でデビューし、その後も数々の作品に出演する。特に
1955年に放送されたNHKドラマ『おふくろ』は、映像が現存する貴重な作品として知られている。60年代から70年代にかけては、NHKの人形劇『チロリン村とくるみの木』や、『ブーフーウー』においても活躍し、視聴者に親しまれる存在へと成長した。
1989年にはNHK東京放送劇団の団長を務めるまでに至った。
人物
愛称は「ソーヨ」と呼ばれ、活動の幅は広い。趣味にはヨガや狂言があり、それぞれの特技を通じて多様な表現を自在に行うことができる。
主な出演作品
- - おふくろ (1955年, NHK)
- - 松本清張シリーズ・黒の組曲 第44話「雨と川の音」(1963年, NHK) - お絹
- - 大河ドラマ
- 赤穂浪士 (
1964年) - お柳
- 樅ノ木は残った (
1970年) - きの
テレビ番組
- - ブーフーウー (1960年 - 1967年, NHK, さとみさん)
- - 1周回って知らない話 (2023年, 日本テレビ) - VTR出演
- - 罠 (1962年, 東京放送劇団) - 女医役
人形劇
- - チロリン村とくるみの木 (1956年 - 1964年, NHK) - クルミのクル子
- - ひょっこりひょうたん島 (1964年 - 1969年, NHK) - シェラザード
- - 多数の映画において担当女優の吹き替えを行う。代表作には『ジェニファー・ジョーンズ』や『慕情』などが含まれる。
里見京子は、その多才さによって日本のエンターテインメント界に多大な影響を与えてきた。彼女の名演技とその幅広い活動はこれからも多くの人々に感動を与え続けることだろう。