重嬰ホ

重嬰ホ（じゅうえいホ）は、西洋音楽における音名のひとつです。

概要

重嬰ホは、ホの音を基準として、半音上げる「嬰記号（♯）」を二つ重ねた音を指します。つまり、ホの楽譜上の位置は変えずに、全音上げた音として表現されます。楽譜上では、ホの音符に重嬰記号（）を付けて表します。

解説

音楽理論上は存在する音ですが、実際の楽曲で使用されることは非常に稀です。なぜなら、重嬰ホは異名同音の関係にある嬰ヘ（へい）やトと区別する必要があるからです。調号が複雑になることを避けるため、楽曲の構成上、重嬰ホを使用するよりも、嬰ヘやトを用いる方が自然であることがほとんどです。

各オクターブの重嬰ホ

上記のオクターブ表記の国際式は科学的ピッチ表記法とよばれており、それ以外はヘルムホルツ式ピッチ表記法とよばれています。
一部の楽器製造会社では、国際式より1小さい数字が使われています。
オクターブの範囲はMIDIで表現できる範囲です。
周波数は、A4（一点イ）=440Hz、十二平均律としたときの概算です。

まとめ

重嬰ホは、音楽理論上は存在するものの、実用上はほとんど用いられない音です。これは、異名同音の関係にある音との兼ね合いや、調号の複雑さを避けるためです。

もう一度検索